生き延びたものたちの哀しみを抱いて

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生き延びたものたちの哀しみを抱いて

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商品説明
追悼/哀悼はそのまま闘いとなる。喪失とみなされなかったものたちへの哀悼から、戦後沖縄フェミニズム文学の政治的想像力を照射する

日米による軍事植民地主義の暴力が継続する沖縄。軍事化に抗う沖縄の女性運動は、性暴力に目を凝らし、「集団自決」や「慰安所」の記憶を捉え直してきた。これに呼応する目取真俊や崎山多美らの作品から、他者の傷に触れ、出会い損ないの悲哀を抱え続ける、新しい共同性の想像力をたどる。アジアへ開かれた別様の「ホーム」に向けて。
目次
はしがき

序章
 1 二〇〇〇年前後――死-世界の前触れ
 2 死政治からの脱却と民衆の視点
 3 ジェンダーの視点による「集団自決」の捉え直し
 4 本書の目的、先行研究、本書の構成

第一章 再編される「慰安所」システム――米軍占領下における女性間の分断と連帯への萌芽
 1 はじめに
 2 帝国的なドメスティシティ
 3 初期の占領体制の整備と「解放とリハビリ」言説
 4 ドメスティックな空間の拡大と女性間の分断
 5 別様の「ホーム」

補章 うないを新生させる――八〇年代以降のフェミニズム運動
 1 ローカルでグローバルな「うないフェスティバル」
 2 「慰安婦」問題への取り組み
 3 軍事化に抗する沖縄のフェミニズム運動

第二章 「植民地戦争性精神病」に触れる――フランツ・ファノンの暴力論を目取真俊『眼の奥の森』とともに読み直す
 1 はじめに
 2 メランコリー/暴力/脱同一化
 3 戦後沖縄における空間編成
 4 「眼の奥の森」に触れる

第三章 憑依される身体から感染する身体へ――目取真俊「群蝶の木」に見る罪責感と戦争トラウマ
 1 はじめに
 2 罪責感と戦争トラウマ
 3 記録運動と沖縄の他者
 4 集団的戦争トラウマと可視化されない加害の記憶
 5 「戦後」世代の病
 6 憑依される身体から感染する身体へ

第四章 生き延びたものたちの哀しみを抱いて――崎山多美「月や、あらん」
 1 はじめに
 2 複数の声を宿す身体
 3 琉球土人/「リュウちゅうドジン」
 4 トラウマの反復と生き延びること
 5 遺言テープの二つの音
 6 〈ミドゥンミッチャイ〉へ

終章
 1 「記憶の場」
 2 比較文学と地域研究
 3 戦後沖縄文学と批判的地域主義
 4 『八月十五夜の茶屋』と「カクテル・パーティー」
 5 本書のまとめ

あとがき
初出一覧
参考文献
索引
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