まえがき
第1章 科学コミュニケーションをめぐる前提条件
1.1 専門知と民主主義をめぐる課題
1.2 科学コミュニケーションの経緯
1.3 「欠如から対話へ」の物語と、その限界
1.4 科学コミュニケーションの多様性
1.5 科学論の3つの波
第2章 科学コミュニケーションにおける望ましい態度――欠如モデル、低関心層諸問題をめぐって
2.1 欠如モデルを再考する
2.2 包摂的な態度
第3章 「真理」の伝達から「物語」を共有するコミュニケーションへ――リチャード・ローティの哲学より
3.1 熟議民主主義路線の限界:科学の語彙を標準語にすること
3.2 なぜ欠如モデルが問題になるのか:機能的理由と道徳的理由
3.3 客観性志向から連帯志向へ
3.4 科学の語彙で相手の語彙を勝手に再記述すること
3.5 公と私の区別:陰謀論や誤情報への対処
3.6 科学コミュニケーションへの示唆
3.7 まとめ:新たな科学の3つの意義と、科学についてのおしゃべりの可能性
第4章 科学コミュニケーションで何を共有するのか
4.1 理科の成績は良いが興味・関心が低い日本の児童生徒
4.2 科学を文化に
4.3 日常生活と科学
4.4 科学者共同体の営みの特殊性
4.5 人びとが共に楽しみ、分かち合う科学
第5章 誰が科学コミュニケーションを担うのか
5.1 誰もが科学コミュニケーター候補者である
5.2 専門知とは何か:コリンズ&エヴァンズの専門知論
5.3 科学コミュニケーターの8分類
5.4 まとめと今後の課題
第6章 教養としての科学コミュニケーション――連帯をひらく学びへ
6.1 教養教育の経緯
6.2 21世紀の教養教育と科学コミュニケーターに求められる力
6.3 いつ教養教育を行うべきか
6.4 どのような教育が必要か
6.5 誰に学んでもらうか
6.6 教養と知識人の陥穽
文献一覧
初出一覧
あとがき
索引