春のぼうしを買いに行くはずだったのに、家族がふえた――?!
きつねの詩人、しのだつねこは、大きな家でひとり暮らしをしながら、詩を書いて、静かで優雅な日々を送っていました。
ある日、春のぼうしを買いに出かけたつねこは、偶然見つけた不思議なたまごをのぞきこみます。すると、たまごからうまれたひよこのぴよりが、つねこを見てひと言、「おかあさん!」。驚いて逃げまどうつねこ、どこまでも追いかけてくるぴより。
こうして、思いがけない子育てのような日々が始まるのでした……。
そこから、犬のわんざぶろうやねずみたち、やぎのめえすけなど、次々と子どもたちが集まり、つねこの静かだったひとり暮らしは大にぎわい。
詩を書く時間も、ぼうしを買いに行く予定も、子どもたちのお世話でどんどん後回しになっていきます。それでもつねこは、とまどいながらも子どもたちを優しく見守り、少しずつかけがえのない存在として受け入れていきます。
身近な人との時間こそが宝物なのだと気づかせてくれる、温かな気持ちになる一冊です。