ゆみちゃんは、幼稚園にかよう3歳の女の子です。ゆみちゃんは、幼稚園バスがおむかえにきても、幼稚園についても、お友達が外であそんでいても……くちをぎゅっとむすんだままで、元気がありません。▼そんなゆみちゃんを見て、ママはいいことを思いつきました。ゆみちゃんのてのひらに、マジックで、にっこりするおまじないをかいたのです。それからゆみちゃんは、ちょっとずつですが、幼稚園でもにっこりできるようになりました。でも、まだお庭であそんだことはありません。みんながあそんでいるのを窓から見ているだけです。▼あるひ、ママが、ゆみちゃんの手に、いつもとはちょっとちがう「スペシャルマーク」をかいてくれましたないてもいいよのおまじない。「ないてもいいの?」おどろいたゆみちゃんは、ママにききかえしました……。▼『ちょっとだけ』(福音館書店)の作者が、自身の実体験をつづったお話。心にしみる一冊!