上巻では『ナルニア国物語』『指輪物語』『ゲド戦記』を読み解いたが、下巻では、英国の児童文学の黄金期を探り、さらには「アーサー王物語」「エッダとサガ」、ケルトの妖精譚、モリス、チェスタトンなど、ファンタジーの古層をたどる。なぜ人は物語を求めるのだろうか。
熊本の橙書店での14回の講義の書籍化。老賢人が折にふれて読みつないできたファンタジーについて語り尽くす。
「ものことを知るというのに限界はありません。もっと知りたい、 もっともっとと切りかありません。それて私は、知るへきことはこんなにあるのよ、ファンタシーに限っても切りかないのよと言いたい訳てす。……私たちは大変複雑化した世の中に生きている。何しろアウストラロヒテクス以来、蓄積されて来た厖大な知を背負っている。てすから生きるためには、自分かとんなホジションにいるか、見当をつけねはならない。…… 勉強とは私にとって、そういうもの以外の何ものてもありませんてした。物知りになろうってんてはなかったんてす。」本文より