肺炎を疑うとき、数多くの病原菌と抗菌薬を前に、「どの薬剤を選ぶべきか」と迷う場面は少なくない。本書は、そうした臨床の実感を出発点に、“Less, but Better” をコンセプトとして肺炎診療を再整理した実践書である。
複雑に見える原因菌を、「気腔」「消化管」「環境」という3つの出どころに分類し(三群)、現場で最低限押さえておくべき数種類の essential drug を明確に提示。それらを市中肺炎、院内肺炎、医療・介護関連肺炎といった各カテゴリーに正しく振り分けることで(三型)、原因菌が特定できない状況でも、過不足のない抗菌薬選択へと導く考え方・選択の軸を解説する。
まず各論で肺炎診療に必要な知識の全体像を整理し、続く事例検討およびQ&A形式のREVIEWを通して、「三型・三群」の考え方を実践的に身につけられる構成となっている。
あえて「必須ではない部分(what is NOT essential)」を削ぎ落とし、診療の核となる「実践知」を身につけるための画期的な一冊。