環境と差別の社会学

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環境と差別の社会学
  • 発売日:2025/02/03
  • 出版社:晃洋書房
  • ISBN:9784771038950

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環境と差別の社会学

環境と差別の社会学

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  • 発売日:2025/02/03
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商品説明
理論の外へ!
風評被害/シャリヴァリ/部落表象へのアプローチ

環境問題と差別問題とのインターセクション(交差性)を解明する
フィールドとの〈対話〉から生みだされる理論的なブレイクスルーの射程とは?

第1部 原発労災不支給問題や「風評被害」の用法より、放射線被曝の影響の過小評価が甲状腺がん患者への差別を助長している点を指摘。 第2部 西欧近世の「魔女狩り」や「シャリヴァリ(民衆的懲罰儀礼)」の研究により、権力への従属と抵抗という両義性を秘めた〈慣習のヘゲモニー〉の解読へ。 第3部 調査拒否等の事例から、同和対策事業における「地区指定」に関与していた行政とも地区住民とも異なる「第三の主体」を解明する。

本書では、前著の方法論(ディスコミュニケーションに着目する〈対話〉論的アプローチ)や理論モデル(環境的正義のヘゲモニー分析に依拠した構造的差別モデル)は基本的に受け継ぎながらも、たんなる記述的分析にとどまらずに、社会史における儀礼研究を取り込みつつ、より深い社会学的な理論化をめざしたい。(「はじめに」より)
目次
はじめに


第1部 原子力災害と構造的差別

第1章 理論の外へ、もしくは〈対話〉としての社会学
 1 楽屋裏から
 2 「体験型社会学」とは?
 3 理論への当事者視点の反映可能性について
 4 説明的モデルの作り方
   ――数学的導出 vs 経験的導出
 5 「事実」とは?
   ――科学主義的社会学 vs 体験型社会学

第2章〈現場からの声〉は届いたか?
   ――原子力発電所と被曝労働
 1 巨象を噛む
 2 黒い卵
 3 原発へ
 4 原発作業員の「民宿村」にて
 5 原発労働の本質と労災不支給問題
    ある労災裁判から/杜撰な放射線管理と「被曝隠し」/危険労働の必要性/労災不支給の構造/
    科学的な知識と権威の動員/組織的な「事故隠し」と「労災隠し」
 6 科学のフラジリティと〈わかりえぬもの〉

第3章 風評被害のポリティクス
    ――名づけの〈傲慢さ〉をめぐって
 1 放射線被曝による健康被害を考えることの困難さ
    「美味しんぼ騒動」と福島復興再生特別措置法/〈被曝を避ける権利〉が不在の国から
 2 「名づけ」の危機、あるいは「名づけの胎盤剥離の光景」
 3 「風評被害」という認識がもたらしたもの
    原子力政策と「風評損害(被害)」/誰にとっての、いかなる被害か?/
    大規模な原子力災害下における「風評被害」認識の転倒/
    原子力損害賠償紛争審査会による「風評被害」再定義の問題点
 4 「風評被害の差別論」批判
    「根拠のない風評」の根拠のなさ、あるいは政治としての「事実の解釈」/
    「放射線安全論」と差別の生成


第2部〈問い〉と〈対話〉としての社会史

第4章 歴史は逆なでに書かれる
    ――オーラル・ヒストリーからの社会科学認識論
 1 歴史叙述の一形式としてのオーラル・ヒストリー
 2 歴史叙述を嚮導する二つの時間意識
 3 歴史を〈逆なでる〉ということ
 4 原子力災害をめぐる二つの言説
 5 オーラル・ヒストリーにおける〈問い―再解釈〉の連鎖の構造
 6 〈過去とフレキシブルに対話する人間〉モデル

第5章 民衆文化の自律性と文化的ヘゲモニー
    ――サバト、あるいは集団的アニミズム
 1 ギンズブルグ再考
 2 農村の呪術と魔女迫害
 3 口承文化と重層化されたアニミズム
 4 「妥協の文化的形成」としてのサバト
 5 結び
   ――文化的支配の歴史社会学へ

第6章 儀礼のメタ規範と暴力の政治
    ――シャリヴァリ儀礼の転用をめぐって
 1 シャリヴァリの謎
 2 アグネス・ミルズの受難、あるいは規範の生成
 3 一九七七年パリ・シャリヴァリコローク
 4 フィリョン親方の選択
   ――政治装置としてのシャリヴァリ
 5 地域社会における暴力の政治


第3部 往還の途上
    ――部落表象への関係論的アプローチ

第7章 時の往還
    ――インタビューにおける「語り」の分析から
 1 〈語られぬもの〉をめざして
    聞き取りの空間/「オンチさん」/ある出来事/「語り」の本質/晩餐のこと/
    「語り」の不意打ち
 2 いま、むらに何が起こっているか
   「語りの内容」から「語り方」へ/問わず語り/自由な会話/人間関係の変化/
    行商をめぐる対話/すれ違い/ある行商体験/行商のもう一つの意味/
    語りの噴出/時の移行/年金給付の不公平/語りの文脈性
 3 むら社会の戦後的変容
    過去のふりかえり方/語りのダイナミズム/「オンチさん」の声価/むら政治の転換期/
    批判のスタンス/語りの向こう側へ

第8章 カテゴリー化の罠
    ――社会学的〈対話〉の場所へ
 1 フィールドはどこにあるのか?
    押し寄せるフィールド/拒絶するフィールド
 2 調査拒否が生みだすもの
    取材中の出来事から/投げかけられた批判/調査を拒否する理由
 3 カテゴリー化実践と差別の再生産
    啓発教育とカテゴリー化実践/関係的カテゴリーの実体化/同和対策事業の陥穽
 4 制度としての社会調査
    社会学的〈対話〉の場所から/イデオロギー論的思考の限界性/社会調査と〈闇の産出〉

第9章 「部落を認知すること」における〈根本的受動性〉をめぐって
    ――慣習的差別、もしくは〈カテゴライズする力〉の彼方
 1 〈同対法体制〉は終わったのか?
    混迷の淵から/慣習的差別と関係的カテゴリー/
    同対法イデオロギーの相対化と「部落民」アイデンティティ
 2 部落差別と「避けられない受動性」
    近所づきあいの悩み/子どもに部落出身であることを伝える困難さ/奇妙な悩み
 3 「未指定地区」問題と〈カテゴライズする力〉
    「未指定地区」問題とはなにか?/「未指定地区」の現在/「地区返上」の経緯/
    「地区指定」のパラドックスと第三の主体/同対法イデオロギーと〈カテゴライズする力〉
 4〈ポスト同対法体制〉における社会学的課題
    同和対策事業の事後評価の必要性/戸惑いとの対話から/〈ポスト同対法体制〉の構想にむけて

おわりに
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