精神障害がある人のためのエビデンスに基づく就労サービスであるIPS援助付き雇用は,今や全世界に拡大して精神障害者の「仕事がある人生」を切り拓き続けている。サービス対象者を除外せず,障害者用ではない一般の雇用先を迅速に探索し,クライアントごとに徹底して個別化された就労計画と就労後の継続支援を提供し,何より求職者の希望とストレングスを最も重視するIPSサービスは,その原則に忠実であるほど効果が上がることが実証されている。
本書は,IPS援助付き雇用を実装するために必要な哲学・組織・チームワーク・実践者のスキルについて詳細に紹介し,さらにIPSの就労スペシャリストに何より求められる前向きな姿勢と独創性のヒントとなるサービス利用者と第一線の実践者たちの言葉に溢れている。
「あなたから見て,どのクライアントが働けるか/働けないかを評価しないことが重要です。誰が就労に成功するかを正確に予測できる人はいません。クライアントはいつも予想を超えた成功を遂げて実践者たちを驚かせます」