「昭和の大合併」と住民帰属意識

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住民の帰属意識は、「昭和の大合併」(1950年代)において、その賛否をいかに左右したのだろうか?

本書はこの疑問を中心に据え、四つの合併事例(長野県上伊那郡宮田村、岡山県英田郡西粟倉村、福岡県筑紫郡太宰府町、奈良県天理市)を分析するものである。「昭和の大合併」は日本の第2次全国規模市町村合併政策であり、中央政府(とりわけ当時の自治庁)がこれを司法措置で推進した。住民帰属意識とは、自らが住まう地域等に対して住民が抱く意識、ローカル・アイデンティティのことである。

分析の結果、三つの事例においてはこの帰属意識が合併抑止要因となり、一つの事例においては合併促進要因として現れ、事例によって数多くの相違点が存在することが明らかとなる。その一方、重要な共通点が存在することも明らかとなり、この共通点から市町村合併の賛否に関する斬新な説明モデルが提案される。
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