I 桃源郷の詩的空間
はじめに――元日本兵と桃源郷
1 トポスとしての桃源郷
2 異郷への橋がかり
3 平和の小共同体
4 桃源における交歓
5 桃源の「溶暗」
II 桃源郷の系譜
はじめに
1 中国詩画における桃源郷
2 日本詩画における桃源のトポス
III 桃源回廊
1 悲劇の桃源画巻――李朝安堅作『夢遊桃源図』
2 春風駘蕩の田園風景――清朝査士標の名品
3 泉湧くほとりの不思議――上田秋成のメルヘン『背振翁伝』
4 桃源小説としての『草枕』――松岡映丘一門によるその解釈
5 「向う側」への夢想譚――佐藤春夫作『西班牙犬の家』
6 東アジアにおける「新しき村」運動――武者小路実篤から周作人、そして毛沢東へ
7 「桃源万歳!」――小川芋銭の農本主義的理想郷
8 桃源喪失の悲嘆――小杉放庵の『桃源漁郎絵巻』
9 末期の桃源郷――辻原登の小説『村の名前』について
10 桃花源余瀝
(1)『ユートピア』と『太陽の都』――合理・管理・統制の石造都市
(2)漫画と歌謡――諸星大二郎とさだまさしの桃花源
(3)「我が幼き日の桃源、いづこぞや」――昭和12年の一高生徒福永武彦
(4)「十五歳の桃源郷」、そして再訪――多田智満子の「片足で立ちあがる虹」
(5)茜さす桃源――洋画家野口謙蔵の蒲生野の子ら
参考文献
あとがき
図版出典一覧
索 引