精神障害者の就労支援は障害者総合支援法を経て大きく政策転換され、福祉的就労もしくは一般就労への道が強化された一方で、支援体制の基盤整備不足での制度推進により、特に就労継続A型事業所では不適正な運営が見られ、報酬上の減算等の仕組みに繋がってきた。個別給付金の運用を充てにして安易な運営を行った結果として事業不振に陥り、賃金未払いや解雇などにいたる事件が岡山、広島、愛知などで相次いだ。
「平成30年度障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」の概要取り纏めでは、就労継続A型について「平均労働時間に応じた基本報酬の評価」や「賃金向上のための取り組み評価」などを盛り込むと同時に、安易な事業参入の防止目的策も講じている。経過措置期間があるが、2018年度から精神障害者が雇用義務算定率の母数に含まれる。福祉的就労も一般雇用でも精神障害者の伸びが著しい一方で、定着率には大きな課題がある。今回、大量解雇事件を契機に、改めて、障害のある人が働くことの意味とその支援について考えてみたい。