『瞼の母』『一本刀土俵入』など「股旅物」の名作を生み、大衆文芸に偉大な足跡を刻んだ作家・長谷川伸。大正昭和初期の全作品三百編余について、解題・梗概・評解を加えて創作の全貌を読み解く。長谷川伸文芸の再評価と研究資料の決定版。
[本書の特色]
◎ 各作品については、解題(書誌的な情報)・梗概(あらすじ)に加え、原文を引用しつつ論じた「評解」により作品世界の理解が深まるものとなっている。
◎ 作品の配列は年代順となっている。また各年代の末尾に〔同時代相論〕として当時の大衆文芸界、出版界とその関係者、周辺の動静ついて論じており、長谷川伸の文業と、その時代背景を明らかにしている。
◎ 本書執筆にあたっては新鷹会(長谷川が中心となって設立)の協力を得て、長谷川の自宅と文庫を調査した。
◎ 可能な限り初出の雑誌・単行本にあたり、『長谷川伸全集』(全十六巻・朝日新聞社)の年譜にも記載されていない作品も掘り起こし、書誌学的にも重要な資料となっている。