転びイルマン 不干ハビアン

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商品説明
いったいかれの人生にどんなことが起きたというのか。彼の行動を支えていたのは何であったろうか。一九歳で禅林をあとにして、キリスト教の洗礼を受け、四〇代で修道女を同伴しての逃避行。その晩年は迫害者である徳川幕府の手先となって、キリスト教会を内部告発する、もと修道士の屈折した精神遍歴。一七世紀以来本名も出自も、禅僧名さえも亡失され、キリスト教を棄てたあとまで、クリスチャン・ネーム「ハビアン」としか名前の残存しない男の右往左往の足跡。いかにも日本民族共同体内の知識人らしいブーメラン現象の人生を、完璧に自らの居直りで描き切った典型像。日本文化と西洋文化の嵐の中を駆け抜けた「時代の子」の活躍、そしてかれを襲った苦悩と慟哭、これがかれだけの特殊な事例であったのか、それとも日本人全体に共通するものだろうか。彼の心性と時代環境を、いわゆる「日本教」の立場からでなく、事実求是の精神を幸いに、かれはキリスト教以外にあって三冊の編著書『ヘイケの物語』『妙貞問答』『破提宇子』を残した。この中にその謎尾徳鍵があると私は見ている忠実に追ってみることによって、日本及び日本人の深淵ち実像に迫ってみようと思う。(序章より抜粋)
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