本書は大学レベルの会計学の教科書として執筆されたものである。第3版では、おもに以下の諸点についての改訂を行った。
① 2001年6月と11月に会計に大きな影響を与える商法改正がなされた。その改正点は、額面株式制度の廃止、法定準備金の減少および取崩、自己株式の取得および保有制限の見直し、新株予約権制度の創設等、多岐に及んだ。これをうけて、第9章の「負債」および「資本と剰余金」の項を中心に大幅な改訂を行った。
② 企業会計審議会は、1949年以来わが国の会計原則設定機関の役割を果たしてきたが、その審議会とは別に、会計基準の国際化との係わりの中で2004年7月に民間主導による「財務会計基準機構」が設立され、そこに会計基準設定機関として「企業会計基準委員会」が設置された。そのことに係わる追加・改訂を行った。
③ アメリカ財務会計基準審議会(FASB)より、2000年2月に、財務会計概念ステイトメント第7号『会計測定におけるキャッシュ・フロー情報と現在価値の利用』が公表された。これは支払時期や金額が不確実な将来キャッシュ・フローを用いて行う測定の基準を示すものであり、現代会計における測定の方法・構造を支える上で重要な役割を果たすものと思われる。この概念ステイトメントの内容と意義についての説明を加えた。
④ 企業の会計処理実務の動向についての調査データを最新のものに改定した。