企業で行われている会計のエッセンスを習得しようとする人々に、会計とは何かを考え、理解できるように公刊したのが「企業会計」です。平成13年、さらに平成14年に企業を取り巻く国内・国外の環境の著しい変化やそれに伴う商法の改正があり、これが会計に重大なインパクトを与えることになりました。額面株式の廃止とこれに伴う無額面株式への一本化、資本準備金における減資差益の削除、資本準備金と利益準備金の区分の希薄化、自己株式の取得規制の廃止、新株予約権の創設、転換社債と新株引受権付社債の新株予約権付社債への統合、など取り上げる必要が生じましたし、さらに、有価証券とこれに伴う評価において、時価が登場することになりました。さらに商法に連結会計制度が導入されて連結計算書類が登場しました。そして、商法施行規則が登場しました。
このようにして大きく変わった会計は、ディスクロージャーをも大きく変えることになり、電磁的方法による開示が行われることになりました。これによって日韓商業紙にみられた決算公告がその数を減らし、電子公告にその座を譲り渡すことになりました。さらに平成17年に、会社法が国会で成立し、株式会社を中心とする会社に適用される法律として商法に代わって登場することになりました。これに併せて、法務省令12号、会社法施行規則、同13号、会社計算規則、同14号、電子公告規則が平成18年2月に公表されました。これらの相次ぐ関係諸法令が制度会計の中に確立していました。
このような法律の制定とそれに関連する法令の改正の中で、本書は改訂されました。これまで資本会計と呼んでいたところを「純資産の会計」とし、従来の資本会計のメインである資本金、資本剰余金、利益剰余金を株主資本に入れ、自己株式、新しく新株式申込証拠金、自己株式申込証拠金をもって株主資本を構成することになりました。他方、評価・換算差額等としてその他有価証券評価差額金、繰延ヘッジ損益を入れています。そして、新株予約権を取り上げて、全体として純資産の会計として考えることになっています。