非営利組織会計概念形成論

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非営利組織会計概念形成論
  • 発売日:2007/07/01
  • 出版社:森山書店
  • ISBN:9784839420505

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非営利組織会計概念形成論

非営利組織会計概念形成論

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  • 発売日:2007/07/01
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商品説明
 アメリカの会計基準設定過程では、営利組織の会計基準と非営利組織の会計基準がともに視野に収められているのが特徴的である。すなわち、現代会計基準論に大きな影響を与えた『基礎的会計理論』(ASOBAT)では、その意見と勧告は、非営利組織にも同じように適用できると表明されている。また、『財務諸表の目的』(トゥルーブラッド報告書)は、政府機関と非営利組織の財務諸表の目的を含んでいる。さらに、現在のアメリカにおける会計基準設定主体である財務会計基準審議会(FASB)は、営利組織(企業)と非営利組織の両組織にまたがる会計概念フレームワークおよび会計基準を設定している。FASBが定める非営利会計概念フレームワークおよび非営利会計基準は、多様な非営利組織に共通のフレームワークおよび基準として作成されており、日本の非営利会計が今後発展していく際に、貴重な示唆を与えてくれるものと考えられる。このFASBの非営利会計概念フレームワークの成立過程を方法論的かつ歴史的に吟味し、FASBの非営利会計諸概念の成立過程を検討することが本書の主要な目的である。
 FASBの非営利会計概念フレームワークは、当初、営利会計概念フレームワークとは別個に、分離的概念フレームワークとしてその諸概念の研究が進められていたが、『財務会計諸概念報告書』(SFAC)第4号『非営利組織の財務報告の諸目的』での提言を契機に、両会計に共通する「統合的概念フレームワーク」作成に転じている。その結果、SFAC第3号『営利企業の財務諸表の構成要素』がSFAC第6号『財務諸表の構成要素』に差し替えられたのは、周知のことである。ところで、この統合的概念フレームワーク作成の試みをどのように評価すべきであろうか。学界では肯定的評価が支配的のようである。しかしながら、営利会計と非営利会計を共に研究対象とすることと、両者の概念フレームワークを統合することとは別である。統合的概念フレームワークを意図した結果、営利・非営利それぞれの会計諸概念のそれぞれの特徴を規定する重要な要素が失われてはいないだろうか。この統合的概念フレームワークの評価が、本書のもう1つの目的である。
目次
はしがき
第1章 FASB営利組織会計の基礎概念
    ―意思決定有用性アプローチと資産・負債視角―
 第1節 FASB概念フレームワークの概要
  第1項 概念フレームワークプロジェクトの経緯と目的
  第2項 SFAC各号の相互関連と内容的特徴
  第3項 SFACの批判的諸見解
 第2節 意思決定有用性アプローチの検討
  第1項 SFACの会計目的と概念フレームワークの構成
  第2項 トゥルーブラッド報告書とSFAC
  第3項 目的論的方法の一典型―Littleton『会計理論の構造』―
  第4項 意思決定有用性アプローチの問題と影響
 第3節 SFACにおける「資産・負債視角」採用とその限界
  第1項 意思決定有用性アプローチの財務諸表への浸透
  第2項 「資産・負債視角」による財務諸表構成要素の変容
  第3項 「資産・負債視角」による「利益」の計算構造
 第4節 本章のまとめと私見
第2章 意思決定有用性アプローチの導入
    ―第一次フリーマン委員会報告書―
 第1節 AAAフリーマン委員会報告書の意義
 第2節 3つのフリーマン委員会報告書の相互関連
 第3節 第一次フリーマン委員会報告書の特徴
 第4節 非営利会計の環境
  第1項 非営利組織の定義―NFPOとNPOの区別―
  第2項 営利組織との類似点と相違点
  第3項 基金会計―Fund Accounting―
  第4項 予算会計の欠陥
 第5節 発生主義会計の導入―減価償却を中心に―
  第1項 固定資産会計の問題
  第2項 減価償却反対派の論拠
  第3項 減価償却を支持する論拠
  第4項 委員会の見解
 第6節 原価に基づくデータの必要性
  第1項 原価計算が利用されない理由
  第2項 原価計算の重要性
 第7節 非営利組織の財務報告
  第1項 ASOBATの諸基準からみた非営利組織財務報告
  第2項 財務報告の改善案
 第8節 本章のまとめと私見
第3章 意思決定有用性アプローチの浸透
    ―第二次・第三次フリーマン委員会報告書―
 第1節 第二次フリーマン委員会報告書の特徴
 第2節 事業型活動と行政型活動
 第3節 非営利会計とその報告の役割と範囲
 第4節 財務管理および会計責任情報に関する4つの論点
  第1項 法的条項とGAAPの優先順位
  第2項 報告書と勘定の一致の必要性
  第3項 目的適合的な実態とは何か
  第4項 長期志向データの必要性
 第5節 経済性・効率性・有効性についての情報
 第6節 統一情報システム
 第7節 第三次フリーマン委員会報告書の特徴
 第8節 Nonprofit組織を検討対象組織とする理由
 第9節 会計情報の利用者
  第1項 会計情報の利用者
  第2項 会計情報の利用
 第10節 非営利会計における測定問題
  第1項 測定されるべき経済活動の本質
  第2項 第三次報告書の時点で行われていた会計測定
  第3項 第三次報告書時点の会計測定の評価
 第11節 非営利会計における実体問題
 第12節 本章のまとめと私見
第4章 FASB非営利会計概念形成の端緒
    ―アンソニー報告書―
 第1節 アンソニー報告書の意義
  第1項 アンソニー報告書の位置付け
  第2項 アンソニー報告書の概要
 第2節 新しい組織識別アプローチ
  第1項 Not-For-ProfitとNonprofit
  第2項 NonprofitとNonbusiness
  第3項 組織を識別する2つのアプローチ
  第4項 全組織単一概念説
 第3節 利用者および利用者情報ニーズの識別
  第1項 利用者と情報ニーズの特定
  第2項 利用者の情報ニーズの分類
  第3項 目標達成度情報の除外
 第4節 非営利組織に必要な財務諸表
  第1項 財務フロー報告書
  第2項 業務報告書
  第3節 基金別報告書と総合報告書
 第5節 個別問題に関する論争点
 第6節 本章のまとめと私見
第5章 非営利会計概念フレームワーク
    ―FASB概念ステートメント第4号および第6号―
 第1節 統合的会計概念フレームワークの概要
  第1項 非営利会計概念フレームワークプロジェクトの経緯
  第2項 SFAC各号の相互関連
 第2節 統合的フレームワーク提起の論拠―SFAC第4号―
  第1項 非営利組織概念の縮小
  第2項 利用者情報ニーズの特定をめぐって
  第3項 情報ニーズと提供すべき情報の対応関係
  第4項 サービス提供努力と成果の測定
      ―GASB会計概念フレームワークを参照して―
  第5節 異質な情報ニーズの軽視
 第3節 統合的構成要素の形成―SFAC第6号―
  第1項 非営利概念の変化―NonbusinessからNot-for-Profitへ―
  第2項 第3号から第6号への変更点
  第3項 提供すべき情報と財務諸表構成要素
  第4項 共通構成要素における問題
 第4節 本章のまとめと私見
補論 非営利会計概念の会計基準への展開
   ―FASB会計基準第117号『非営利組織の財務諸表』―
 第1節 FAS第117号公表に至るまでの経緯
 第2節 FAS第117号の主な内容
 第3節 SFAC第4号と第6号からの影響
  第1項 適用対象とする非営利組織
  第2項 財政状態報告書
  第3項 活動報告書
  第4項 キャッシュフロー報告書
 第4節 まとめと私見
むすび
主要参考文献
索引
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