資本会計制度論

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資本会計制度論
  • 発売日:2008/11/01
  • 出版社:森山書店
  • ISBN:9784839420673

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資本会計制度論

資本会計制度論

通常価格 4,620 円(税込)
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  • 発売日:2008/11/01
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商品説明
 本書はドイツを中心にオーストリア及びフランスを含めた資本会計制度について論究したものである。近年、この資本会計制度に関する議論が盛んに行なわれている。日本では平成9年の商法改正によるストック・オプションの導入に伴う自己株式の取得規制の緩和を契機として、それ以降度重なる商法の改正があった。日本の伝統的な資本会計制度は近年において大きく変容したといってよい。
 著者はこれまで静的会計論を長年メインの研究テーマとしてきた関係で、資本会計制度に関する研究分野との接点をほとんど有しておらず、直接的な関係は極めて薄い。この分野に興味を持った切っ掛けは資本会計制度の変遷による。日本の資本会計制度の方向が果たして妥当性を有するのか否かに大いに関心を抱いたのである。それを検討するためには、日本の母法であった欧州資本会計制度の現状及び動向を理解し、比較する必要がある。
 このような背景から、まずドイツの商事資本会計制度の分析に着手した。その後、税務資本会計制度や出資者借入金の資本化制度、メザニン・ファイナンスの会計等にも範囲を広げて検討を加えた。残された問題点および課題も少なくないが、ドイツ等を中心とする資本会計制度は、今なお日本の会社法を改善し発展させるうえで、示唆に富む内容を包含していることから、この段階において研究結果を整理し、本書を公刊することを決意した。
 本書の構成は以下のとおりである。
 第1部は、まずドイツの資本会計制度の総論を取り扱う。第2部はドイツ資本会計制度の各論について取り上げる。第3部は負債と資本の中間的な形態としてのメザニンファイナンスの会計について取り上げる。第4部は第1部から第3部にわたってとりあげたドイツ資本会計制度を統括し展望する。補論1ではオーストリアの資本会計制度のうち、商事資本会計制度、税務資本会計制度、出資者借入金の自己資本化法についてそれぞれ論じる。補論2ではフランスの商事資本会計制度について論究する。
目次
第1部 資本会計制度総論
 第1章 ドイツ会計制度における自己資本概念
   第1節 序
   第2節 会社法上の自己資本
    1 形式的自己資本
    2 実質的自己資本
     2.1 個別契約上、責任資本と同一視される他人資本
     2.2 出資契約上、責任資本と同一視される他人資本
     2.3 強制法上、責任資本と同一視される他人資本
   第3節 貸借対照表法上の自己資本
    1 商事貸借対照表法
     1.1 個人商人及び人的会社における自己資本
     1.2 資本会社における自己資本
    2 税務貸借対照表法
     2.1 基本的立場
     2.2 所得税法上の自己資本
     2.3 法人税法上の自己資本
   第4節 経営経済学上の自己資本
    1 ズボボダの所説
     1.1 従来の自己資本の定義
     1.2 従来の自己資本の定義に対する批判
     1.3 財産権アプローチの視点
     1.4 リスク面による自己資本及び他人資本の画定
    2 シュナイダーの所説
     2.1 法的な自己資本概念
     2.2 経営経済的な自己資本概念
     2.3 リスク資本とその種類
   第5節 結
    1 論旨の整理
    2 ドイツ会計制度における自己資本の意義
 第2章 ドイツ商事資本会計制度
   第1節 序
   第2節 ドイツ商法における資本の分類
   第3節 引受済資本金
    1 株式と資本金
    2 引受済資本金の表示
    3 引受済資本金の増加
    4 引受済資本金の減少
     4.1 通常の減資
     4.2 簡易の減資
     4.3 株式の消却
     4.4 減資差益の処理
   第4節 資本準備金
    1 資本準備金の種類
    2 商法第272条2項4号の資本準備金
   第5節 利益準備金
    1 法定準備金
    2 自己持分準備金
    3 定款準備金
    4 その他の利益準備金
    5 準備金の取崩
     5.1 資本準備金と法定準備金の取崩
     5.2 準備金の取崩順序
   第6節 ドイツ商事資本会計制度の特徴
 第3章 ドイツ税務資本会計制度
   第1節 序
   第2節 商法上の自己資本の内容
   第3節 税務上の自己資本の構成要素
    1 商事貸借対照表と税務貸借対照表
    2 法人税法における自己資本の構成要素
    3 税務上の払込み
     3.1 出資法上の払込み
     3.2 隠れた払込み
     3.3 法人税法固有の自己資本の範囲
    4 税務上の払込勘定
    5 会社財産の資本金組入れと減資に伴う処理
     5.1 会社財産の資本金組入れによる処理
     5.2 減資に伴う処理
    6 旧自己資本
    7 中性的資産
    8 隠れた利益配当
   第4節 税務上の処分計算
    1 処分計算の第1段階
    2 処分計算の第2段階
     2.1 配当支払額と配当可能利益(U-2)との差額がマイナスのケース
     2.2 配当支払額と配当可能利益(U-2)との差額がプラスのケース
    3 処分計算の具体例
     3.1 中性的資産(U-1)が配当支払額を上回るケース
     3.2 中性的資産が処分額を下回るケース
   第5節 結
第2部 資本会計制度各論
 第4章 ドイツ株式法における減資差益
   第1節 序
   第2節 ドイツ株式法における減資の種類
    1 通常の減資
    2 簡易の減資
    3 株式の消却による減資
   第3節 減資差益の処理
    1 通常の減資による減資差益
     1.1 有償減資による減資差益
     1.2 無償減資による減資差益
     1.3 減資目的が明確でない減資差益
    2 簡易の減資による減資差益
     2.1 簡易の減資実施に対する要件
     2.2 減資差益の取扱
    3 株式の消却による減資差益
    4 減資差益の表示
   第4節 結
    1 ドイツ株式法における減資差益の特徴
    2 わが国の会社法における減資差益の処理
 第5章 ドイツにおけるストック・オプション
   第1節 序
   第2節 ストック・オプションに関する商法規定とドイツ会計基準・公開草案第11号
    1 ストック・オプションに関するドイツ商法規定
    2 ドイツ会計基準・公開草案第11号
     2.1 ドイツ会計基準・公開草案第11号の概要
     2.2 ドイツ会計基準・公開草案第11号に対する批判的見解
   第3節 ストック・オプションに関する諸見解
    1 引当金説
    2 処理不要説
    3 諸見解の整理と試論の展開
     3.1 諸見解の整理
     3.2 試論の展開
   第4節 自己株式の付与によるストック・オプション
    1 ドイツ会計基準・公開草案第11号の見解
    2 リュッケの見解
     2.1 ストック・オプションの付与時点
     2.2 自己株式の取得
   第5節 税法におけるストック・オプション
    1 新株発行を伴うストック・オプション
     1.1 発行企業側の処理
     1.2 権利者側の処理
    2 自己株式の取得によるストック・オプション
     2.1 発行企業側の処理
     2.2 権利者側の処理
   第6節 結
 第6章 ドイツ出資者借入金の資本化制度
   第1節 序
   第2節 出資者借入金の資本家規定
    1 有限会社法の規定
    2 判例ルール
    3 新ルール
    4 2つのルールの比較とその検討
     4.1 2つのルールの比較
     4.2 2つのルールの比較検討
   第3節 出資者借入金と商事貸借対照表
    1 自己資本説
     1.1 形式的自己資本
     1.2 実質的自己資本
    2 自己資本と他人資本の間の中間項目計上説
    3 負債説
     3.1 債務法上の立場
     3.2 実質的自己資本のメルクマールを重視する立場
     3.3 負債としての特別明記
    4 劣後条項のある出資者借入金
    5 諸説の検討
   第4節 出資者借入金と税務貸借対照表
    1 自己資本説
    2 負債説
    3 劣後条項のある出資者借入金
    4 諸説の検討
   第5節 出資者借入金と債務超過の判定
    1 負債説
     1.1 あらゆるケースでの負債説
     1.2 継続の見込みがあるケースのみ負債説
    2 非負債説
    3 劣後条項のある出資者借入金
    4 諸説の検討
   第6節 出資者借入金資本化制度の準用
    1 商法規定への準用
    2 株式法
   第7節 結
    1 論旨の整理
    2 出資者借入金資本化制度の意義
第3部 メザニンファイナンスの会計
 第7章 メザニンファイナンス会計序説
   第1節 序
   第2節 メザニンファイナンスの概要
    1 メザニンファイナンスとメザニン資本
    2 メザニンファイナンスの種類
   第3節 持分メザニン
    1 享益権
     1.1 享益権に関する法規定と特徴
     1.2 享益権の会計処理
    2 匿名組合
     2.1 匿名組合に関する法規定と特徴
     2.2 匿名組合の会計処理
   第4節 負債メザニン
    1 劣後債
    2 利益参加債
    3 その他の負債メザニン
   第5節 ハイブリッドなメザニン
    1 資本化される借入金
    2 新株予約権付社債
    3 その他のハイブリッドなメザニン
   第6節 結
 第8章 享益権の会計
   第1節 序
   第2節 享益権の種々相
    1 享益権の歴史
    2 享益権の法的性質
    3 享益権に付与される財産権の形態
     3.1 成果参加権
     3.2 残余財産分与権
   第3節 享益権に関する商法上の会計処理
    1 発行企業側の処理
     1.1 自己資本または他人資本の帰属
     1.2 発行プレミアム及び発行割引額の処理
     1.3 報酬・損失負担の処理
    2 保有者側の処理
   第4節 享益権に関する税務上の会計処理
    1 隠れた利益配当に該当するケース
    2 利益配当に該当するケース
     2.1 利益参加の要件
     2.2 清算時の財産分与参加の要件
    3 事業支出に該当するケース
    4 享益権の償還及び売却時の処理
     4.1 清算時の財産分与はないが、利益参加と損失負担のある場合
     4.2 定額償還の定めのある場合
   第5節 国際的な会計基準とドイツ享益権
    1 IFRSとドイツ享益権
     1.1 IFRSにおける負債及び資本の定義
     1.2 IFRSにおけるドイツ享益権の取扱
    2 アメリカGAAPとドイツ享益権
     2.1 アメリカの優先株とドイツ享益権
     2.2 アメリカ優先株の会計
   第6節 結
 第9章 匿名組合の会計
   第1節 序
   第2節 匿名組合の歴史
   第3節 商法上の匿名組合に関する規定
    1 商法規定
    2 匿名組合のメリット
    3 匿名組合の種類
     3.1 典型的匿名組合
     3.2 非典型的匿名組合
   第4節 営業者の会計処理
    1 匿名組合に関する記帳義務
    2 匿名組合員による出資金の取扱
     2.1 出資方法の種類とその処理
     2.2 出資金勘定の性質とその表示
     2.3 出資時点における匿名組合員の出資金に関する処理
     2.4 匿名組合員の損益持分の処理
   第5節 匿名組合員の会計処理
    1 年次決算書における匿名組合構成員に関する処理
     1.1 表示すべき資産の部
     1.2 匿名組合構成員たる資格の評価
    2 利益持分及び損失負担の処理
   第6節 税務上の取扱
    1 税務上の匿名組合の区別
    2 典型的匿名組合の処理
     2.1 営業者の取り扱い
     2.2 匿名組合員の取扱
    3 非典型的匿名組合の処理
     3.1 営業者及び非典型的匿名組合員の利益持分会計(第1段階)
     3.2 非典型的匿名組合員の特別事業財産会計(第2段階)
   第7節 国際的な会計基準とドイツ匿名組合
    1 IFRSとドイツ匿名組合
    2 アメリカGAAPとドイツ匿名組合
   第8節 結
 第10章 新株予約権付社債の会計
   第1節 序
   第2節 商法上の規定
   第3節 商法上の処理
    1 一般的な新株予約権付社債
     1.1 一般市場利子率で発行プレミアムを伴う発行のケース
     1.2 一般市場利子率を下回る発行のケース
    2 強制転換条項付新株予約権付社債
   第4節 税務上の処理
    1 ワラント債
    2 転換社債
    3 強制転換条項付新株予約権付社債
   第5節 IFRSによる処理
    1 自己資本デリバティブとしての新株予約権付社債
    2 他人資本としての新株予約権付社債
    3 IASによる新株予約権の性格規定
     3.1 履行の種類
     3.2 交換条件
   第6節 結
第4部 総括と展望
 第11章 資本会計制度の特質と意義
   第1節 商事資本会計制度
    1 資本金制度及び資本維持制度
    2 実質的自己資本概念と出資者借入金の資本化制度
     2.1 実質的自己資本概念
     2.2 出資者借入金の資本化制度
   第2節 税務資本会計制度
   第3節 メザニンフィナンス
   第4節 個別論点
 第12章 ドイツ資本制度の動向と行方
   第1節 序
   第2節 資本制度改正に関するMoMiG政府草案の概要
    1 資本調達に関する改正案
     1.1 最低資本金の引き下げに関する改正点
     1.2 最低資本金の引き下げに対する反応
    2 資本維持及び出資者借入金の資本化制度に関する改正点
     2.1 資本維持
     2.2 出資者借入金の資本化制度
   第3節 資本制度と支払能力テスト
    1 支払能力テスト批判節
    2 支払能力テスト支持説
     2.1 資本維持制度の問題点
     2.2 支払能力テストの根拠
    3 その他の見解
     3.1 暫定的資本制度堅持説
     3.2 折衷説
     3.3 試論の展開
   第4節 資本制度改正に関するBilMoG草案の概要
    1 BilMoG参事官草案
    2 BilMoG政府草案
   第5節 結
 補論1 オーストリア資本会計制度(1)
     ―商事資本会計制度―
   第1節 序
   第2節 資本の部の分類
   第3節 資本金の増加及び減少
    1 株式と資本金
    2 資本金の増加
     2.1 通常の新株発行
     2.2 条件付資本増加
     2.3 認可資本の増加
    3 資本金の減少
     3.1 通常の減資
     3.2 簡易の減資
     3.3 株式の消却
   第4節 準備金等
    1 資本準備金
    2 利益準備金
     2.1 法定準備金
     2.2 定款準備金とその他の準備金
    3 貸借対照表利益
    4 配当規制
    5 自己株式の取扱
   第5節 結
 補論1 オーストリア資本会計制度(2)
     ―税務資本会計制度―
   第1節 序
   第2節 オーストリア税法における自己資本の基本的スタンス
   第3節 所得税法における共同事業体
    1 共同事業体の概要
    2 共同事業体の要件
    3 様々な出資
   第4節 法人税法上の出資資本
    1 法人税法第8条の規定
     1.1 出資による払込みと払戻し
     1.2 明細リスト勘定
     1.3 設例
     1.4 公示の払込みと隠れた払込み
    2 法人税法における自己資本の論点
     2.1 参加資本
     2.2 享益権資本
     2.3 出資者借入金
     2.4 自己資本増加利子
   第5節 結
 補論1 オーストリア資本会計制度(3)
     ―出資者借入金の自己資本化法―
   第1節 序
   第2節 出資者借入金の自己資本化法の制定
    1 自己資本化法の趣旨
    2 自己資本化法の骨子
   第3節 自己資本化法の沿革
    1 自己資本化法制度までの経緯
    2 自己資本化法への発展
     2.1 1991年最高裁判所の判決
     2.2 1993年倒産法改正案
     2.3 2002年自己資本化法政府草案
     2.4 自己資本化法の制定
   第4節 自己資本化法の概要
    1 会社の危機に関する内容
     1.1 従来の解釈
     1.2 新しい解釈
    2 信用供与の内容
    3 自己資本化法の適用範囲
     3.1 会社の種類
     3.2 出資者の範囲
   第5節 結
    1 オーストリア自己資本化法の特質
    2 自己資本化法の意義と問題点
 補論2 フランス商事資本会計制度
   第1節 序
   第2節 フランスにおける資本の分類
    1 フランス商法における資本の分類
    2 プラン・コンタブル・ジェネラルにおける資本の分類
   第3節 資本金
    1 資本金の概要
    2 資本金の増加
    3 資本金の減少
    4 資本の償却
   第4節 資本性差益と再評価差額金
    1 資本性差益
    2 再評価差額金
   第5節 準備金
    1 法定準備金
     1.1 本来の意味での法定準備金
     1.2 長期純増価
    2 取崩不能準備金
    3 定款もしくは契約による準備金
    4 規則による準備金
    5 その他の準備金
   第6節 投資助成金と法定引当金
    1 投資助成金
    2 法定引当金
   第7節 配当規制
    1 配当規制に関する規定
    2 配当可能利益の計算
   第8節 自己株式
    1 自己株式の取得ケースとその規制
    2 上場企業における自己株式の取得
     2.1 自己株式取得の条件とその一般的処理
     2.2 従業員への供与目的による自己株式の取得
   第9節 フランス資本会計制度の特徴
参考文献
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