本書は、企業活動を連続したプロセスとして捉え、企業活動を計算対象とする工業簿記システムにおける原価の計算プロセスを説明している。
第1章においては、計算される原価が製品価格を構成し、製品製造原価として把握される意義を取り扱っている。この製品製造原価の構成が振替手続きを通して達成され、この振替手続きのプロセスにおいて活用される勘定のすべてから勘定システムが構成される意義を検討している。
第2章においては、材料を調達した場合に取り扱われる予定されている材料単価と実際の材料購入価格との間にある差額の取扱いに関して検討を加えている。
第3章においては、勤務時間が区分されること、1時間当たりの賃金率が活用されることから賃金額が計算されることの取扱いに関して検討を加えている。
第4章においては、製造間接費を取り扱う勘定である製造間接費勘定の勘定システムにおける機能に検討を加えている。
第5章においては、間接的な給付関連性を検討している。また、材料勘定・労務費勘定・製造間接費勘定と比較した場合に明らかとなる部門勘定の特質をも取り扱っている。
第6章においては、企業が目的を実現するために価値創造物である自社製品の販売市場へのアプローチに関しての検討を行っている。
第7章においては、価値創造プロセスである生産プロセスが正常に機能している場合、つまり、生産規模に変動が現れることがないことを想定した場合の生産プロセスの稼働状況を評価するプロセスを検討している。
第8章においては、原価の発生態様を企業活動の変動に対して比例的な部分としての変動費と企業活動の変動に関わりなく期間的に発生額を一定とする部分としての固定費の区別に基づく損益計算の影響に関しての検討を加えている。