戦後復興期貿易関係特別会計

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 戦後占領下経済政策は連合国総司令部と日本政府の双方が担当したが、とりわけ占領下貿易がアメリカ対日援助に依存し、それを国内に受入れ処分することが政府の重要な業務となった。為替交易調整特別会計貿易資金と、それを承継した貿易資金特別会計貿易資金が受入れそれを貿易公団に卸して、国内流通市場に流した。
 他方、日本の輸出品も1947年度より貿易公団が買い取り、それを特別会計に納入し政府が輸出した。この体制がドッジ・プランの実施に移される1949年度より貿易特別会計に切り替えられ、360円固定相場で市場売却円建て収入を米国対日援助見返資金特別会計に繰り入れ、同会計から政府支出・出資・融資等に支出された。さらに1950年度から援助輸入は米国対日援助物資等処理特別会計が経理した。
 この制度の変遷は『昭和財政史:終戦から講和まで』のなかで概観が与えられているが、貿易公団まで視野に入れて政府貿易を統計的に検証した解説はない。『通商産業政策史』でも貿易公団との取引については制度の簡単な解説に止まり、その事業規模については研究がなされていない。
 本書は占領下貿易に関わった特別会計の歳入歳出・資産負債、さらには取引先にまで視野を広げて分析する。さらに解散団体財産を没収して処分した二つの特別会計と、朝鮮戦争勃発による国際商品高騰に対処した緊要物資輸入基金特別会計を、章を立てて解説を加える。解散団体財産処理の二特別会計の業務の内容は従来全く検討されてこなかった分野であり、連合国総司令部による超国家主義団体への経済的懲罰という側面があり、財政制度史ではあるが政治史的内容に近づく。
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