白先勇文学が召喚されるとき

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中国語圏で広く読まれている現代作家、白先勇。彼の文学的営為と思想的傾向とは。さらにその作品はいかに社会に受容されてきたのか。アダプテーションに着目し、白先勇を日本の読者に広く紹介。
目次
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はしがき
凡例

序 章
 一 白先勇の生い立ち─やむを得ない移動、病による隔離、宗教的多様性、ゲイであること 
 二 白先勇の創作歴、主な作品の特徴 
 三 白先勇文学に関する先行研究概観 
 四 本書の学術的独自性  
 五 白先勇文学の映像・舞台劇アダプテーション 
 六 本書の焦点と構成 

第一章 「本省人」像を解体し、空襲の悲劇を訴えるために
  ── 一九八五年台湾映画『孤恋花』に見出された社会的意味
 はじめに 
 一 台湾「郷土映画」という形式をとったアダプテーション 
 二 一九七〇︱一九八〇年代における白先勇の思想的立場 
 三 まとめ─映画版『孤恋花』に内包された思想的意味 
 おわりに 

第二章 エグザイルとしての在米中国人
  ── 一九八九年、小説「謫仙記」から中国映画『最後的貴族』への改編をめぐって(一)
 はじめに 
 一 小説「謫仙記」(一九六五)の主題再考 
 二 エグザイルとしての在米中国人─映画『最後的貴族』における李彤の物語の特徴とその背景 
 おわりに 

第三章 アメリカ留学を果たした中国人女性の生きざま
  ── 一九八九年、小説「謫仙記」から中国映画『最後的貴族』への改編をめぐって(二)
 はじめに 
 一 専業主婦から職業婦人へ─映画版における在米中国人女性像の特徴 
 二 一九八九年の中国社会に『最後的貴族』が発したメッセージ 
 おわりに 

第四章 台湾人が「中国性」と向き合うために
  ── 二〇〇五年台湾テレビドラマ『孤恋花』に見出された社会的意味
 はじめに 
 一 上海で誕生した台湾語歌謡曲「孤恋花」 
 二 台湾人が再構築する「華人」の物語─曹瑞原の使命感 
 三 崑曲「青春版『牡丹亭』」に向かう白先勇の思索との共振性 
 おわりに 

第五章 母なるレズビアンがゲイを率いる物語
  ── 二〇一四年舞台劇版『孽子』の分析と台湾における『孽子』の社会的役割の変遷(一)
 はじめに 
 一 『孽子』のアダプテーションにおける楊金海の役割変化とその背景 
 二 観客の違和感 
 三 楊金海に託されたもう一つの役割─母性あふれる陽気なレズビアン 
 おわりに 

第六章 普遍的な人間性と、抑圧者の父を見つめ直す悲劇のオペラ
  ── 二〇二〇年舞台劇版『孽子』の分析と台湾における『孽子』の社会的役割の変遷(二)
 はじめに 
 一 写実的『孽子』から、抽象的『孽子』へ 
 二 運動のための『孽子』から、内省のための『孽子』へ 
 おわりに 

あとがき 
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