日本のワーグナー研究の最新動向を伝える年刊誌。
バイロイト祝祭劇場開幕・《指環》全曲初演150周年を多彩な視点から祝う!
『ワーグナー・パースペクティヴ』は、わが国におけるワーグナー研究の成果やワーグナー芸術にかんする多様な情報を発信する年刊誌です。
誌名の「パースペクティヴ」には、「ワーグナーを通して、あるいは対象として、その作品や思想だけにとどまらず、関連するさまざまな事象や世界を多様な観点から論じることのできる場を提供し、本誌を通じて未来のワーグナー研究を展望したい」という理念が反映されています。
第3号となる今号では、「バイロイト祝祭・《指環》初演150年」を特集。
バイロイト祝祭劇場の開幕と《ニーベルングの指環》全曲初演が行われた1876年から150年を記念し、その歴史的意義と現代への響きを多角的に論じます。以下の多彩な論考とエッセイを収録しました(以下敬称略)。
・池上純一(音楽学):本特集の理念的導入として、バイロイトという企てがもつ思想的背景を照射し、「祝祭」とはなにかを問いなおす
・リヒャルト・ワーグナー(松原良輔:翻訳・解題):ワーグナー自身が1876年を振り返った論文「バイロイトの舞台祝祭劇場」の全訳。祝祭劇場構想の原点に触れる重要テクスト
・岡田安樹浩(音楽学):1876年の《指環》全曲初演を支えた「ニーベルンゲン官房」にかんして。総譜校正からパート譜作成まで、開幕へ向けた準備過程を丹念にたどる
また、古楽器による《指環》プロジェクト(ケント・ナガノ指揮、コンチェルト・ケルン)について、同プロジェクトに参画したヴィオラ奏者・矢崎裕一とフルート奏者・松田恵美子がエッセイを寄稿。ヨーロッパのワーグナー演奏実践の最前線を伝えるほか、2025年バイロイト祝祭に合唱として出演した町田天音が、みずみずしい感性でバイロイトの空気を描きだします。
デジタル版公開が進むワーグナー著作全集プロジェクト(RWS)の紹介記事(ベッティーナ・シュヴェーマー、髙松佑介訳)、バイロイト報告(新野見卓也)、国内外の書評(江口直光、フランク・ピオンテク/北川千香子訳)なども充実の内容でお届けします。