本書は戦争をテーマにしていて、戦争によって運命を変えられる人々、戦争と映画等について書かれている。戦争についての資料を紐解くことは矛盾と悲しみにみちた作業で自ら望んでしていたわけではないが、自分は他の人より戦争に関する体験談を見聞きする機会が多く、日本人の戦争体験、米国人の戦争体験、豪州の戦争体験、独逸の戦争体験をそれぞれ見聞きすることがあった。
米国の高校、大学の歴史の授業では、第二次世界大戦について復習して日本の戦争について考えさせられたし、欧州、南米、豪州に住んでいたときは日本の戦争責任を追及されて、日本人が考えている以上に世界の人々の戦争についての考え方はシビアで残酷であることを知った。
日本では平和授業をする機会、平和についての読み聞かせを行う機会が多かった。戦争は人の運命を変えて人間関係を破壊するだけでなく、生きとし生きる者の存在そのものを否定して、人間の存在そのものを変えてしまう。戦争ほど不条理で人の運命を変えてしまうものはないのかもしれないが、戦争について知らない世代が多い中で反戦を呼び掛けるのはもちろん、敗戦国としてどのように戦争に向かい合い、世界と歩み寄ろうとしたが拒絶されたかを知ることも非常に大切であると思っている。