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学校教育を問うための教育原理

学校教育を問うための教育原理

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商品説明
中学・高校の教師を目指す学生に必読の教職入門書。小学校の事例を取り上げるものが多い中、中等教育向けに議論を構成している。
大学で「教育」を学ぶうえでの基礎知識、こどもをどのように捉えるべきか、学校教育は生徒の「何を」育成すべきかなど、歴史や基礎知識もわかりやすく解説する。

また、もう一つの特徴が本書の章配置である。本書は、教育にかんする具体的な問題から出発し、具体的な事項から抽象的な事項へと展開する。多くの教科書は「基礎から発展・応用的な内容へ」という構成で書かれているが、「基礎」と呼ばれるものへ行けば行くほど抽象度が増し、具体的な教育的営為へと結びつきづらくなる。具体的な事例や問題から入ることで、様々な哲学的・思想史的な議論を、常に現実の教育的営為を念頭に置きながら理解・議論することを目的としている。

◎本文紹介(「序章」より抜粋)

「本書では、中学校・高校の教師を目指す教職課程の学生、特に開放制教員養成課程に在籍する学生を主な対象として、教育の理念や歴史に関する重要事項を、論題ごとにまとめる形をとった。特に「教育原理」もしくはこれに類する授業は、教職課程の最初の方に学ぶ科目として配置されることが多いため、第一部では大学・短大で教育学を学ぶうえで前提となる知識についても言及することとした。
また、本書の章配置は、具体的な事項から抽象的な事項へと展開する形をとった。本書は教育の実践者を目指す学生向けの教科書であり、純粋な哲学ないしは思想史の研究書ではない。従ってすべての議論は、教育にかかわる具体的な問題から出発すべきである。多くの教科書は「基礎から発展・応用的な内容へ」という構成で書かれているが、「基礎」と呼ばれるものへ行けば行くほど抽象度が高い内容となるため、具体的な教育的営為へと結びつきづらくなる。対して具体的な事例や問題から入ることで、カリキュラム的には一見非効率ないしは二度手間であるかのような形とはなるが、様々な哲学的・思想史的な議論を、常に現実の教育的営為を念頭に置きながら理解・議論することが可能となろう。また、これらの議論を総括するために第10章に教育に関する現代的諸問題をとりあげたが、これを最初の授業で取り扱うというのもひとつの手かもしれない。
さらに、教育にかかわる具体的な論点を設定する際、本書では主に中等教育の(特に音楽科を中心とした)例をあげることとした。これは、従来の教科書の筆者が教育学部や教育学科等の、いわゆる目的養成学部で小学校の教員養成を行いながら執筆しているため、小学校の事例に偏ることが多いという点、また単に筆者が中等教育段階の教師を養成する開放制の教職課程に携わることが多いという点に由来する。(略)
以上、教育原理を学ぶ意義と本書の特徴について論じてきたが、こうした知識は、それ自体の理解を深めないとその重要性を理解できない、という性質を持つ。こうした知識を不要なものと切り捨てることはせず、まずはこれらを理解することに努めてほしい。」
目次
序章 教育原理を学び始めるにあたって
 第1節 教育原理を学ぶ意味
 第2節 論理的な意見の構築と批判の方法
 第3節 本書の構成と特徴

第1部 大学で「教育」を学ぶうえでの基礎知識

 第1章 学校制度・教員養成制度
  第1節 公教育の成立とその意義
  第2節 日本の学校教育制度と学習指導要領
  第3節 教員免許制度

 第2章 高校までと大学との違い
  第1節 大学の成立
  第2節 日本における高大接続の不整合
  第3節 高校までと大学の違い

第2部 こどもの捉え方と教え方

 第3章 こどもをどのように捉えるべきか
  第1節 こどもの捉え方
  第2節 3つのこども観と教え方のモデル
  第3節 こどもの発達

 第4章 学びの媒体をどのように選ぶか
  第1節 表象を媒体とした学び
  第2節 家庭生活上の実物を媒体とした学び
  第3節 社会生活の文脈を媒体とした学び

 第5章 学校教育は生徒の「何を」育成すべきか
  第1節 日本の学習指導要領の変遷
  第2節 形式陶冶と実質陶冶
  第2節 コンピテンシー論の隆盛とその問題点

 第6章 過度に計画的な教育にはどのような陥穽があるのか
  第1節 意図的教育と無意図的教育
  第2節 発達に基づく意図的教育の問題点
  第3節 枠組みを組み替えるための3つの考え方

第3部 公教育制度の形成とその原理的諸問題

 第7章 学校における「平等」をどのように捉えるべきか
  第1節 差別や格差を再生産する学校
  第2節 文化的再生産に対する2つの対抗策
  第3節 平等・公正・解放

 第8章 知識のための学校か、国家のための学校か
  第1節 知識の教授とコスモポリタニズム
  第2節 徳性の教育とナショナリズム
  第3節 日本における議論

 第9章 教育が抱える矛盾
  第1節 啓蒙と理性
  第2節 社会の学校化による自律の阻害
  第3節 教育の矛盾

 第10章 現代日本の公教育の諸問題
  第1節 教育の場における公共性の構築
  第2節 競争性と非包摂性
  第3節 反知性主義と脱事実

 終章 改めて中学・高校教師を目指すにあたって

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