▼目次
I
あるかなきか──相米慎二の問い
映画におけるISAウィルス問題に関する研究報告
ロメールと「死」にまつわる7章
II
『東京物語』の原節子
アンパン――『麦秋』の杉村春子
理想的な映像――『海とお月さまたち』の漁師さん
III
永遠のダンス、引力と斥力の間で――エリック・ロメール『我が至上の愛 アストレとセラドン』
「結婚」というフィクション――ジョナサン・デミ『レイチェルの結婚』
ただショットだけが――小津安二郎『鏡獅子』
too late, too early――ジョン・カサヴェテス『トゥー・レイト・ブルース』
力の前で――マノエル・ド・オリヴェイラ『家族の灯り』
ある演技の記録――ユベール・クナップ、アンドレ・S・ラバルト『ジョン・カサヴェテス』
〈世界〉を鍛造した男 あらゆる忘却と想起のために――エドワード・ヤン『牯嶺街少年殺人事件』
もぞもぞする映画(のために)――ティエリー・フレモー『リュミエール!』
曖昧さの絶対的な勝利――クリント・イーストウッド『15時17分、パリ行き』
身体をまさぐる――ジャン=リュック・ゴダール『イメージの本』
どうやって、それを見せてもらうのか――ペドロ・コスタ『ヴィタリナ』
かわいい人――ギヨーム・ブラック『女っ気なし』
愛の映画――レオス・カラックス『ポンヌフの恋人』
The Art of Preparation――三宅唱『ケイコ 目を澄ませて』
希望は反復する――『エドワード・ヤンの恋愛時代』
ためらいの技術――小森はるか監督特集に寄せて
IV
手紙についての手紙
彼方への手紙――瀬田なつき『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』公開に寄せて
共に生きること――梅本洋一さんの言葉
あの街、この街――柴崎友香、相米慎二
三宅唱監督への10の公開質問――『きみの鳥はうたえる』をめぐって
遭遇と動揺――あるいは、蓮實重彦の「聞く視線」
曖昧な映画の書き手――アンドレ・バザンと俳優の声
聞くことが声をつくる――小野和子『あいたくて ききたくて 旅にでる』に寄せて
物語りについて
孤独が無数に、明瞭に
V
ある覚書についての覚書――ロベール・ブレッソンの方法
あとがき
索引