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上方落語にみられる待遇表現

上方落語にみられる待遇表現

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商品説明
上方落語にみられる待遇表現について分析した書。待遇表現の言語化が求められた商いの地である船場の言葉遣いを中心に、今まで省みられることがなかった卑罵語や尊大語も含めて考察。龍谷大学国際社会文化研究所叢書として刊行。

「端書き」より
商いの中心地である船場においては、当主番頭手代丁稚という職階が厳然としてあり、自ずから待遇表現の言語化が求められます。また尊敬語と謙譲語を分析してみると、尊敬語は上方言葉独自の語彙が多いのに対して、謙譲語は現代の標準的な日本語と共通している語が多いことなどが明らかになってきました。尊敬語と謙譲語を敬語として捉えるのは伝統的でしょうが、本書では卑罵語と尊大語を仮に「卑尊語」として括り、敬語と対置してみました。(中略)
本書の構成は、通常の言語学書と些か趣を異にしている面があるかと考えております。それは、船場言葉を中心とする上方言葉を対象にしている点、丁稚や女子衆が住み込みで店で働いていた時代などに起因するものと思います。言語学という眼鏡越しですが、本書が古い時代の船場言葉を記録に留めるという役割を果たすことも望みます。
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