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商品説明
2016年以来の改訂となる『食物アレルギー診療ガイドライン2021』が、第58回日本小児アレルギー学会学術大会で発表されました。
わが国の食物アレルギー診療のレベルは、食物経口負荷試験の保険収載やガイドラインの普及、さらに、国民皆保険制度により世界で最も進んでいるといわれています。
本ガイドラインは、国内外の臨床・研究をもとに内容を大幅に拡充するとともに、作成の手法をMindsに準拠し、「経口免疫療法」と「食物経口負荷試験」に関するクリニカルクエスチョン(CQ)を設定し、システマティックレビュー(SR)に基づいて推奨が作成されました。また、『食物アレルギーの診療の手引き2020』など、すでに公表されている食物アレルギー関連の医療従事者向けの指針と齟齬がないように構成されています。
主な改訂ポイントは以下のとおりです。
◆ガイドラインを大きく①EBM、②総論、③各論、④社会生活支援の4部構成にして、③各論では食品ごとの特徴や診断、食事指導などを詳述しました。
◆Mindsに準拠して、他科の診療を担う医師(内科、耳鼻咽喉科、皮膚科)や患者団体などの外部委員を加え、作成過程を明確にしました。
◆食物アレルギーの確定診断に欠かせない「経口免疫療法」と「食物経口負荷試験」に関するCQを4つ設定し、SRに基づいて推奨を作成しました。
◆食物アレルギー研究会が作成し2021年3月に公開した『食物アレルギーの診療の手引き2020』や『食物経口負荷試験の手引き2020』、2017年改訂の『食物アレルギーの栄養食事指導の手引き2017』など、公表されている食物アレルギー関連の医療従事者向けの指針と齟齬がないように構成しました。
◆小児における食物アレルギーの主なリスク因子(家族歴、遺伝子、皮膚のバリア機能、環境因子)に関する記載を多くの論文に基づいて、大幅にアップデートしました。
◆皮膚症状を欠くアナフィラキシーの診断を明確にするため、2020年にWAO(世界アレルギー機構)がアナフィラキシーの定義や診断基準の改定を提案したことに伴い、本書でも「アナフィラキシーでは重症度によらず適切にアドレナリン自己注射を行う」ことを示しました。
◆受診患者が増えている「アニサキスアレルギー」や「獣肉アレルギー」「納豆アレルギー」など、遅発型アレルギーに分類される「成人期発症アレルギー」について新たに組み込みました。

*:日本医療機能評価機構EBM 医療情報部による診療ガイドライン作成支援事業
目次
第1章 JGFA2021 の作成方法・CQ
第2章 定義・分類
第3章 食物アレルゲン
第4章 免疫学の知識
第5章 疫学
第6章 リスク因子と予防
第7章 即時型症状の重症度判定と対症療法
第8章 診断と検査
第9章 食物経口負荷試験(OFC)
第10章 食物アレルギー患者の管理
第11章 経口免疫療法
第12-1章 鶏卵アレルギー
第12-2章 牛乳アレルギー
第12-3章 小麦アレルギー
第12-4章 ピーナッツアレルギー
第12-5章 木の実類アレルギー
第12-6章 大豆アレルギー
第12-7章 ゴマアレルギー
第12-8章 ソバアレルギー
第12-9章 甲殻類・軟体類・貝類アレルギー
第12-10章 魚類アレルギー
第12-11章 魚卵アレルギー
第12-12章 果物・野菜アレルギー
第13章 食物依存性運動誘発アナフィラキシー
第14-1章 花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)
第14-2章 ラテックス-フルーツ症候群
第14-3章 動物飼育に関連した食物アレルギー
第14-4章 動物の刺咬傷による食物アレルギー
第15章 その他の食物関連アレルギー
第16章 消化管アレルギーとその関連疾患
第17章 アレルギー表示
第18章 患者の社会生活支援
第19章 災害への備え
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