◆将来に対する漠然とした不安があるが、具体的な解決策が思い当たらず、閉塞感を払拭できない。 ◆政治家やマスコミや識者が言っていることは、どこがどう違うのか、はっきり説明できないが、何かが違う気がする。 ◆政治家には、増税が必要であればはっきりと説明し、将来への大きな展望を示してほしい。 ◆マスコミには、個々の政治家や、政治家たちの離合集散を追いかけるよりも、政策を追及してほしい。政治家劇場ではなく、政治劇場が見たい。 ◆経済格差の是正を訴えることが、負け犬の遠吠えのように扱われる空気を感じる。 本書は、以上のような思いを抱いている読者へのメッセージになっている。
かつて会計を専門職としていた著者が、財政や経済について政治家・マスコミ・識者が交わす、数字の裏づけがない情緒的な議論に疑問を投げかける。日本経済について語られる多くの嘘を指摘する。天声人語でも紹介された『松尾芭蕉この一句』の著者が一転、専門分野で独特の切り口を見せる。
多くの日本人を支配する閉塞感を払拭するには、思い切った発想の転換が必要。税金・社会保険料などの「基本的な仕組みの単純化」を軸に、本書の随所で唱えられている提言は、独創的で驚かされる。日本の将来に展望を開かせる底力を備えた、類を見ない一冊。