ことばと社会は、どのように結びつき、互いを形づくるのか。社会学、人類学、言語学・コミュニケーション学、宗教学・文化学、社会心理学、教育社会学、ジェンダー研究・子ども研究など、ことばをめぐる全ての学知を横断的に接合し、アラブ・イスラーム圏とユダヤ世界、欧州と南北アメリカ、南アフリカや南太平洋を含む、世界各地に見られることばと社会の多様な関係を体系的に探究・提示する。言語人類学の泰斗による記念碑的著作。
目次
序
第1章社会学/社会言語学にとって階層とは何か―ラボヴ派社会言語学などに見られる連続的ダイグロシアの諸階層
第1節 階層と階級―社会科学における階層研究とその批判
第2節 アフリカ系アメリカ人(黒人)俗語英語とその社会言語学的分析
第3節 スタイル・シフト
第2章ジェンダーと―聖/俗なるものの言語
第1節 ジェンダー、権力/権威、そしてアイデンティティの言語とその階層
第2節 ユダヤ教、語用、ジェンダー指標
第3章アラブ社会言語学―社会史のなかの言語
第1節 導入
第2節 エジプトの言語政治とイスラーム
第3節 言語をめぐる闘争―モロッコ、アルジェリア、チュニジアにとってのアラビア語、ベルベル語、フランス語
第4節 言語とジェンダー、そして標準語の記号論
第4章社会言語学的階層と同化と異化――分裂生成の諸例
第1節 潜在的威信―ジェンダーと「土着の誇り」
第2節 分裂生成―差異の昂進
第3節 潜在的威信と差異化の原理
第4節 差異化をもたらす接触―発散的アコモデーションの過程
第5章アコモデーション理論、クロッシング、社会言語学的階層、そして政治経済の記号論
第1節 アコモデーション理論の系譜―社会、心理、言語、そしてミクロとマクロとを繋ぐ再帰的メタ語用
第2節 オーディエンス・デザイン、クロッシング、マクロ・コンテクスト―在イギリス南アジア系移民などを事例として
第3節 アコモデーション、同化と異化、社会階層―アイデンティティ、葛藤、二重意識
第4節 社会言語と政治経済層―コミュニケーション論の地平
第5節 結語 現代社会とその言語―コミュニケーションの過程における社会言語学的階層と政治経済的秩序
結―社会言語学と社会の全域、あるいは、ことばに関わる全ての学に向けて