半世紀以上に及ぶ戦後日本の〈核開発〉。そこに否応なく巻き込まれてきた下北半島でそれぞれに格闘してきた10名の〈生きざま〉と〈語り〉を丁寧に紐解き、この〈歴史と今〉を多角的に照射した稀有な好著!
寺西俊一(一橋大学名誉教授/環境経済学)
福島原発事故による放射能汚染のために、二度と戻れない故郷を作ってしまった私たちは、今後何を選択すべきなのか。本書の核開発に翻弄された歴史を学びとして、次世代への責任をはたさなければならない。
上原公子(脱原発をめざす首長会議前事務局長)
「核半島」とも呼ばれる下北半島――そこで呼吸をし、暮らしを営み、ものを考え、仕事や活動をしてきた普通の人々は何を思うのか――。
3.11後の2011年7月から下北半島に入り、現地で暮らす人々の証言を記録し、調査を重ねた執念の共同研究の成果。下北半島における核開発の歩みをふりかえるとき、今を生きる私たちに問いかけられる問題とは何か?