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ベラミ楽団の20世紀

ベラミ楽団の20世紀

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商品説明
海外航路や上海租界などでの楽団演奏はあったが、ジャズという音楽が日本で本格的に流行し定着するのは、1945年の敗戦後のことである。ジャズを持ち込んだのはアメリカ占領軍だが、演奏者は日本人の「にわかジャズミュージシャン」。彼らはアメリカ軍専用のダンスホールや各地キャンプ(基地)で米兵を慰めるためにジャズを奏でた。サンフランシスコ講和条約から朝鮮戦争期には日本人ジャズミュージシャンの演奏技術が飛躍的に向上し、彼らは高給取りとなっていった。
朝鮮戦争の休戦で米兵が本国に帰還したり、米軍基地が占領下の沖縄に集中するようになると、仕事を失ったジャズミュージシャンは芸能界やジャズ喫茶などで演奏するようになった。京都三条にあった高級ナイトクラブ「ベラミ」の前身もジャズ喫茶だった。
本書はその「ベラミ」の盛衰とバンドマスター・野力久良の一生を導きの糸として、ジャズやポップスを中心とした音楽の戦後史を社会運動的視点から描く。朝ドラ「カムカム」や「ブギウギ」でジャズに関心を抱いた方たちにもお薦めする一冊。
目次
【目次紹介】
「古くて新しい記憶」を呼び起こすベラミの歴史
『ベラミ楽団の20世紀 音楽でつづる日本現代史』によせて
まえがき~京都のジャズ喫茶をめぐる
序章 野力久良と関西オールスターズ
一章 高級ナイトクラブ「ベラミ」
二章 越路吹雪とベラミのママ・山本千代子
三章 ベラミ前史Ⅰ~戦前日本のジャズ音楽
四章 ベラミ前史Ⅱ~進駐軍クラブから歌謡曲へ
五章 加山雄三 イン・ベラミ
六章 ナベプロ関西事務所とベラミでの原盤製作
七章 ベラミ争議と音楽家ユニオン
終章 京都ポップスジャズオーケストラ(KPJO)の11年
あとがき~LPレコードを求めて

補論 いま戦後史を学ぶ~自らの生き方と重ね合わせつつ
 はじめに~歌が世につれていた時代
 一 高橋磌一『流行歌でつづる日本現代史』
 二 非行少年がいた時代
 三 自由民権運動とティーロード
 四 地域に根を張る歴史の授業と研究
 五 ブラジルからの招待状
 六 幸徳秋水の真筆
 七 戦争孤児研究へ
 おわりに~戦後史は未解明のことばかり
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