障害の評価から生活を支える高次脳機能リハビリテーションへ
目に見えない障害といわれ,理解に誤解の多い高次脳機能障害。近年その病態・症状は知られつつあるが,対応としてのリハビリテーションは要素的機能ばかりに焦点を当てたものが多く,全人的存在としての患者を支えるものとはなっていないことも多い。あなたも障害の検査データや統計学の解析結果とにらめっこする医療をしていないだろうか? 周囲の対応が変われば,高次脳機能障害は必ず良くなる。
本書では,高次脳機能障害の症状と対応法・患者指導などについて,現実感あふれるイラストを使って,具体的に提示している。豊富な事例は,著者が行っている集団認知行動プログラム『羅心盤』によって,患者がどう変わっていき,周囲や生活と向かい合っていくかを,詳細に教えてくれる。
筆者は本書でこう言う。「高次脳機能障害のリハビリテーションとは,結果として,患者自身に『人の気持ちをわかる心』を,周囲には『人を助けてあげたくなるような心』を育んでくれる。」
高次脳機能とは何か,高次脳機能障害とは何か,といった基礎知識,そして高次脳機能障害のリハビリテーションとはどうあるべきか,その診断,検査や患者・家族とのコミュニケーションから,私たちが今日から実践できる対応法までをコンパクトにまとめた,看護師,リハスタッフ,そして医師の方,必読の一冊。