倫理的判断が求められる場で、患者さんから逃げずに向き合えていますか?
生老病死のすべてに関わる看護の現場には「なぜわが子が親より先に事故で死ななければならなかったのか…」「どうして自分がこんな難病に罹らなければならないのか…」「家族に見放されたまま、がんで死んでいくのは辛く悲しい…」等、生死・人生苦の現実に対峙し、生老病死に伴うさまざまな恐れや不安、疑問を抱えている人がいる。辛く張りつめた想いがこもったそれらの問いは、しばしば傍らにいる看護師に向けられる。
看護の現場で出会う事例上のこのような“いのち”をめぐる問題や苦しみ、疑問に対し、仏教の智慧を活かした看護の視点から、どのようなかかわりや対応が可能であるのか。生老病死の苦しみや悲しみを抱えた具体的な事例とのかかわりを提示しつつ、癒し、救いも含めた看護の実際について考る。
仏教看護に興味がある人にもない人にも、“人間のいのちに寄り添う看護とは何か”を考えたい人には、ぜひ一読をお勧めする。