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商品説明
近代イギリスの労働史は、自由な契約に基づく「賃金労働者」を自明の前提としてきた。本書は、その「常識」を根底から問い直し、歴史の影に隠されてきた多様な「不自由な」労働者の実像に迫る野心的な共同研究の成果である。
舞台はイギリス本国と広大な帝国。奴隷、囚人、家事労働者、そして「保護」されるべき子どもたち。彼ら・彼女らが「自由」と「不自由」の間でいかに生きたのかを、帝国史とジェンダー史の視点から多角的に分析する。「自由労働イデオロギー」という呪縛が、いかに人々を選別し、新たな不自由を生み出してきたのかを鮮やかに描き出す。
歴史の深層を掘り下げることで、現代の非正規雇用やギグワークにも通底する「働くことの自由」の意味を再考させる、刺激的な一冊。
目次
序 章 
―「不自由な」労働者とは誰か
 奥田 伸子

第1部 イギリス, 帝国における「不自由な」労働者たち

第1章 
奴隷の自由と不自由― 奴隷制廃止期英領西インド諸島の事例から―
 並河 葉子

第2章 
働かない男たち― 1851年センサスの分析―
 山本 千映・磯野 将吾

第3章 
「適切な養育を受けていない」少年少女への就労支援と「不自由」― 感化救護連合の活動報告(1881-1914)から―
 三時 眞貴子

第4章 
アフリカ人労働者の「不自由」と救済― 戦間期南アフリカにおけるヨーロッパ人・アフリカ人協議会の活動を中心に―
 大澤 広晃

第5章 
「追放された人」を家事労働者に― ヨーロッパ志願労働者の「不自由」―
 奥田 伸子

第2部 「自由」労働,「不自由」労働をめぐる言説と思想

第6章 
囚人労働と奴隷制 ― 19世紀前半のイギリス刑罰論争から―
 森本 真美

第7章 
イギリス工場法における「自由な」労働者という呪縛とジェンダー―1819年工場法の位置―
 竹内 敬子

第8章 
ビアトリス・ウェッブの人的資本論と自由主義批判― ロンドン調査に込められた視座から―
 江里口 拓

終 章 
結論にかえて
 奥田 伸子

あとがき
索引
著者紹介
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