密やかな教育

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密やかな教育
  • 発売日:2008/11/08
  • 出版社:洛北出版
  • ISBN:9784903127088

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密やかな教育

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通常価格 2,860 円(税込)
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  • 発売日:2008/11/08
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商品説明
 
 「やおい・ボーイズラブ」というジャンルも、その愛好者を指す「腐女子」という分類もなかった70年代……
少女マンガと小説の場に出現した「女性がつくり楽しむ男性同士の性愛物語」は、旧い教養(三島由紀夫、ヘッセ、稲垣足穂、ヴィスコンティ…)をどん欲に取り入れ、エンターテインメント教養ともいうべき独自の体系へと成長していった。
本書は、この性愛表現が誕生し、80年代に充足してゆくまでの軌跡に光をあてる。
「女こども」とみなされていた女性の創作者たちは、なにを糧とし、いかなる葛藤に直面し、どのように次世代へとリレーしていったのだろうか。
 
目次
 
┃ 目 次 ┃

第1章 ┃ 革命が頓挫したあとの「少女マンガ革命」
   マンガという新たな〈教養〉
   「少女マンガ」という驚き
   モノローグが露[あらわ]にする内面――竹宮惠子「サンルームにて(雪と星と天使と)」(1970年)
   内的ヴィジョンの横溢[おういつ]
   「少年愛」のために選ばれた表現スタイル
   少女マンガ、ヘルマン・ヘッセと出会う
   少年たちの世界――『車輪の下』、『デミアン』、『知と愛』
   マンガと〈文学〉の軋轢[あつれき]――内面描写を巡って
   目標としての「文学」
   ヘッセの内面描写――具象的で可変的なイメージ
   ヘッセから離れて――「エロティシズム」と「美」
   それを「少年愛」と名づけたこと――「少年を愛すること」なのか、それとも「少年が愛すること」なのか
   稲垣足穂『少年愛の美学』――少女マンガにおける「少年愛」の起源
   からっぽにされた「少年を愛する主体」
   「少年が愛する様」を愛すること

第2章 ┃ ヨーロッパ、男性身体、戦後
   憧れの土地
   三島由紀夫という背中あわせの隣人
   ふたつのヨーロッパ経験
   肉体の発見――三島由紀夫のヨーロッパ体験(1952年)
   男性身体の露出――少女マンガ革命以前
   男の体で政治を語る――『血と薔薇』(1968‐69年)
   官能のヨーロッパ――異議申し立ての足場として
   男の肉体の失墜――1970年、『地獄に堕ちた勇者ども』と三島の死
   少女マンガとヨーロッパ
   ディテールの追求
   空間の厚みを知ること――1972年のヨーロッパ旅行
   リアリティと夢想のアマルガム
   政治から美へ

第3章 ┃ 〈文学〉の場所で ―― 栗本薫/中島梓の自己形成
   「栗本薫」というペンネーム
   「ぼく」という一人称――評論と実作の架橋[かきょう]
   作者と主人公の一致とズレ――『ぼくらの時代』(1978年)
   求められる「私」への抵抗
   「エンターテインメント」を味方にして
   「私小説」的ミステリ小説――「ぼくらのシリーズ」
   理想の「私」をつくるための習作――「今西良シリーズ」
   作家としての私

第4章 ┃ 「耽美」という新しい〈教養〉の効能 ―― 雑誌『JUNE』という場
   1978年、『Comic JUN』創刊
   「耽美」というコンセプト
   70年代サブカルチャーの総花としての「耽美」
   少女たちへの教育装置としての「耽美」――「ジュスティーヌ・セリエ」作品
   80年代、次世代創作者の育成(その1)――「ケーコタンのお絵描き教室」
   80年代、次世代創作者の育成(その2)――「中島梓の小説道場」
   『JUNE』発「耽美」小説と映画批評――石原郁子の仕事

 ┃ おわらないおわりに

   * * *

1┃ 竹宮惠子 インタヴュー
耽美は溺れるものではなく、するもの
   名づけられないもの
   ヨーロッパを舞台に選んだ理由
   『風と木の詩』のディテールとヨーロッパ経験
   援護射撃としての『JUNE』
   中島梓との共同作業――「ジュスティーヌ・セリエ」作品
   「耽美」は溺れるものではなく、するもの
   ゲームではなく――BLとの違い
   後進の指導

2┃ 増山法恵 インタヴュー
少女マンガにおける「少年愛」の仕掛け人
   「七〇年安保闘争」と「少女マンガ革命」
   「感想はマンガで」
   編集部との闘い――既成の少女マンガへの挑戦
   少年を描くこと
   質をあげるために――1972年のヨーロッパ旅行
   1976年、『風と木の詩』
   黒子に徹する――「変奏曲シリーズ」における共同作業
   『JUNE』について
   「少女革命」が成し遂げたもの

3┃ 佐川俊彦 インタヴュー
文学と娯楽の間を行ったり、来たり
   「二四年組」が発端
   「耽美」というキーワード
   「心の不良」である『JUNE』の読者
   新しいジャンル、新しい表現の立ち上げ
   バトンタッチできるものとできないもの

作品・文献索引 / 人名索引
 
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