日本画家 森谷明子による日本文化の深層に迫るエッセイ集。絵描きの感性により綴られた文章は、懐かしくも新しい日本文化の在り方を伝えています。 静岡新聞文芸欄に2014年から連載されてきたコラムを、「日本の色」「日本人と自然」「海を越えた日本の美」「言霊 形霊」「歌心」「品」「和の志」「文化を守る」の8章に分けて掲載。作者による日本画の美しい挿絵を全ページに掲載。カバーデザインは2014年に静岡浅間神社に奉納された四曲一双屏風のうち左隻を用いている。画集としても価値ある一冊。
内容紹介
この150年、日本文化は三度死んだといいます。一度目は明治の開国と欧化主義によって、二度目は敗戦により伝統的なものへの不信感によって、三度目は高度経済成長期における経済至上主義の潮流の中で、日本文化は日本人の生活の中からとおのいてきました。しかし、三度死んだその果てに、かろうじて消え残る灯があるとしたら、「日本にはまだ何かがある」という海外からの興味関心の声です。「日本には何があるのか。」そうした声に自信をもって答えられる日本人が一人でも多く育つよう、そして日々の生活習慣の中で、それを意識して守り、体現しながら語れる日本人が一人でも増えるよう、心からの願いを込めてこの本を世に送り出したいと思います。(本文より)