<はじめに>
疫病の海洋人類史 秋道智彌
<第1章 疫病の人類史>
1.感染症の人類史 門司和彦
2.ラパヌイ(イースター島)の歴史を引き裂いた感染症ウイルス 片山一道
コラム)エルナン・コルテス上陸後の大惨事 江藤由香里
3.カナダ先住民の疫病との闘い 北西海岸地域のハイダと極北地域のイヌイット 岸上伸啓
コラム)日本への梅毒伝播と大航海時代 黒島敏
<第2章 疫病と海運>
4.クルーズ船と感染症 田中三郎
コラム)ダイヤモンドプリンセス号が問うもの 坂元茂樹
コラム)瀬戸内海巡回診療船「済生丸」 岩本一壽
<第3章 水産物・海洋生態系をとりまく疫病と汚染>
5.いま持続可能な水産業の実現に向けて 小林正典
6.養殖の死角 水環境に蓄積される薬剤耐性遺伝子 鈴木聡
コラム)環境ホルモンによる海洋汚染とクジラ・アザラシ・ホッキョクグマへの影響 岩田久人
<第4章 疫病を封じ込める>
7.十九世紀前期の日本北方における感染症対策 天然痘とアイヌの関わりから 永野正宏
8.江戸時代における疫病の水際対策 橋村修
コラム)海の近代中国と感染症 村上衛
9.水際作戦の歴史 明治日本の海港検疫 市川智生
コラム)コロナ時代に再考されるべき病院船 砂田向壱
<第5章 疫病からの再生>
10.孤島の風土病 飯島渉
11.パンデミックがもたらす新たな国際安全保障 秋元一峰
12.ヒトをつなぐための海 秋道智彌
<おわりに>
「ブルー・リカバリー」に向けて 角南篤
用語集