夜中に何度もトイレに起きる「夜間頻尿」は、睡眠不足などによって大きく生活の質を下げる病気で、「夜に1回以上、排尿のために起きなければならない状態」を指します。
「夜間頻尿」は、睡眠不足による日中の活動低下につながりますが、問題はそれだけではありません。夜の室内は暗く、寝ぼけているので、夜間にトイレに行こうとして転倒し、骨折する高齢者が少なくないのです。
「夜間頻尿」の治療は、「過活動膀胱」や「前立腺肥大症」に対する薬による治療が主でしたが、高齢者に多いのは夜間に尿量が増える「夜間多尿」というタイプで、「セルフケア(行動療法)」が最初に行われるべき治療として推奨されています。
本書では、「夜間頻尿」の実態と原因、治療法について解説します。また、「人間のからだが本来持っている自然治癒力を高めることによって症状を改善に導く方法が有効である」という考え方、すなわち「対症療法」でなく、「原因療法」の考え方に基づき、自然の有効成分を活用しながら、「夜間頻尿」の不安を解消するセルフケアの方法について紹介しています。