オーウェル、ケストラー、ナボコフ、ゴールディング、カーター、バラード、アップダイク 、ナイポール、ラシュディ、バーンズなど20世紀英語圏文学を丹念に辿り、確たる実態を持たない記号のようにあらゆる場所に遍在する「不在の中心」としての「ビッグ・ブラザー=独裁者」の表象を明らかにする。「ビッグ・ブラザーがあなたを見ている(Big Brother is watching you)」
【目次】
はじめにフィクションとしての独裁者たち
第一章 独裁者小説の誕生と展開(序論)全体主義の時代とルイス、ケストラー、オーウェル、ナボコフ
第二章●スターリニズムとナチズムの寓話オーウェルからゴールディングへ
第三章●冷戦期SFにおける核、独裁者、男性/父権性ハートリー、ディック、ヴォネガット、カーター、バラード
第四章●アフリカの独裁者たちアップダイク、ナイポール、ファラー、ナザレス、アチェベ
第五章●アジア・イスラム圏における独裁、権力闘争、そして女性たちラシュディのパキスタン
第六章●独裁者の時代に(結論)ウィリアムズ、バーンズ、そして二十世紀の終わり
あとがきビッグ・ブラザーの「黒い犬」たち