本書は、言語評価について知見を得たいと望む一般的な読者(院生や研究者を目指すものを含む)を主な対象として書かれている。言語評価は応用言語学の中でも専門性の高い分野と見なされがちだが、実際には教師、学校管理者、保護者、企業の研修担当者など、言語能力を評価する立場にある幅広い人々に深く関わっている。多くの教育現場では、正式な訓練を受けていないにもかかわらず、教師がテストを作成したり学習者の成績を解釈したりする必要があるという現状がある。そこで本書は、言語評価の概念を誰にでも理解できるように、分かりやすく、実践的かつ親しみやすい形で紹介することを目指している。本書では、著者の博士課程での研究と、JSPS科研費によって支援された3つの主要な研究プロジェクトを総合的に取り上げている。これらの研究はすべてアイトラッキング技術を用いており、複数のテキストや視覚情報を統合して処理するタスクにおいて、学習者がどのように情報を理解し、どこに注意を向け、どのように問題解決を行うのかを探究したものである。アイトラッキングによって、学習者の視線行動や認知プロセスの特徴がどのように明らかになるのかが示されている。