「第2版まえがき」より抜粋。
初版刊行から22年。教育や福祉、心理臨床の領域では行動分析学にもとづいた実践が広まりました。企業へコンサルテーションを提供する会社も登場しました。社会や個人の問題解決に行動分析学を応用しようとする人や組織は確実に増え、さらに拡大している傾向にあります。
第2版の改訂にあたって大きく修正した点は2つあります。一つは用語の刷新です。まずABC分析の「C:結果」を「C:後続事象」に変更しました。これは、「強化の “結果” 、行動が増加した」と言うときに、その “結果” と「C:結果」を混乱してしまう人が多かったためです。この変更にあわせて「A:先行条件」は「A:先行事象」に変更しました。「C:後続事象」と対比させやすく、行動の前と後の環境変化であることが理解しやすくなるからです。
もう一つはABC分析の描き方です。表形式を図形式に変更しました。図にすることで「A:先行事象」、「B:行動」、「C:後続事象」の時間的関係や影響の強弱を可視化できるようになり、行動に影響しそうなAやCをできるだけたくさん考えて書き出せるようになるからです。行動随伴性の図示は「こころ」を見える化するアプローチの本丸と考えています。詳しくは本編をお読みください。
これらの変更は、本書を教科書や参考書として使った授業や研修に受講生として参加して下さった皆さまの学習やご意見、ご感想などによって、徐々にシェイピングされた私の行動変容の現れでもあります。皆さまにはここで感謝の意を表します。
なお、上記の2点以外にも其処此処で細かな修正や変更をしています。本文を読みやすくするための修正が主ですが、言語行動やルール支配行動、確立操作、刺激等価性や関係フレーム反応など、初版では取り上げていなかった用語の解説も追加しました。