パリのストリートチルドレン・ジュロームは、ある日、同じくストリートで暮らすマックスと出会い、そして合気道学校(アイキリブリウム)校長イーブのもとで合気道の修行をすることになる。二人の少年に課せられた使命は、合気道創始者・植芝盛平翁が体現した奇跡の技「神技」を復活させることだった……。
開祖・植芝盛平翁が合気道を創始するまでの過去の物語と、二人の少年が合気道を学ぶ未来の物語が交錯しながら展開されるストーリーの中で、「合気道とは何か」「極意とは何か」が浮かび上がる。
故・塩田剛三氏に師事したイスラエル人合気道家(七段)ガディエル・ショアが合気道を題材に執筆した小説『Skill』を、大幅な加筆の上で翻訳・再編集した第1巻。
未来の合気道学校では、生命を脅かされるほどの厳しさで、常軌を逸した指導が行われていた。心優しき少年ジュロームは、運動神経抜群の相棒マックスに助けられながら修行に挑み、やがて植芝翁が合気道に込めた芸術性に心惹かれていく。だが、合気道学校長イーブが求めるのは、さらにその向こう側。人間の潜在能力を目覚めさせることだった。ジュロームは自分が押し殺してきた攻撃的な本能に抗いながら、常識を越えた世界へと導かれていく。
合気道範士、故・井ノ上強一氏からの推薦文も収録。
目次
推薦文 生涯流転(合気道範士 井ノ上強一)
プロローグ
1.ジュロームとマックス
2.アイキリブリウム
3.父と子
4.基本稽古の日々
5.稽古会
6.ウケとトリ
7.探求の旅
8.歪み
9.〈失われた本〉の捜索
10.ある夜の惨劇
11.無意識の攻撃衝動