全国小水力利用推進協議会が毎年発行している小水力発電事例集の2024版です。
事例集2024の特集では、小水力発電所を長期間稼働させるために求められるものを取り上げました。
50〜60年以上稼働している発電所は数多く存在しますが、小水力発電所の長期保全には日々の維持管理が重要です。特集1では、水車メーカー技術者として発電所の維持管理の現場で培ってきた経験を紹介します。特に、五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚)による巡視のノウハウ・情報は今後も役立つと思います。
小水力発電所の運営では様々な問題が生じ、管理者とって大きな負担となっています。特集2では、実際の発電所の事例として、運開後6年間の保守管理・維持管理について紹介しています。長期間の保全計画や要した経費、FIT後の運用などは発電事業者にとって参考になると思います。
現状、ほとんどの小水力発電所では系統に接続し電力会社等に売電しています。昨今の自然災害やエネルギーを取り巻く情勢などを鑑みたときに、地域のエネルギーである小水力発電の電力を、地域で活用するエネルギーマネジメントが重要です。特集3では、地域のエネルギーマネジメント電源としての小水力発電を紹介します。
さらに、コラムとして、オーストリアにおける脱炭素地域づくりを支える中間支援組織であるエネルギー・エージェンシーの取り組みと存在意義を滋賀県立大学の平岡俊一先生にご執筆いただきました。もう一つのコラムとして、発電所と空気について、実際に発電所で起こった問題とその解決方法を紹介しています。
発電所の事例紹介は6件です。様々な新しい取り組みが盛り沢山紹介されていますので、貴重な情報として皆様にも役立つことと思います。