祝!栗山英樹さん
2026年 野球殿堂入り
2026年1月15日、競技者表彰エキスパート表彰から栗山英樹さんが殿堂入りとなりました。おめでとうございます!
野球殿堂とは
野球殿堂は、日本の野球の発展に大きく貢献した方々の功績を永久に讃え、顕彰するために1959年に創設されました。野球発祥の地である米国では、1939年に野球殿堂が創設され、日本の殿堂の20年先輩になります。「殿堂」とは英語では、"Hall of Fame"といわれ、直訳すると「名誉の殿堂」という意味になります。殿堂入りされた方々の表彰レリーフ(ブロンズ製胸像額)を、野球殿堂博物館内の殿堂ホールに掲額し、永久にその名誉を讃えます。野球殿堂入りには競技者表彰と特別表彰があります。
(公益財団法人 野球殿堂博物館 公式ホームページより引用)


今回のキーワード
一度読んで終わりではなく、人生何度も読み返さなければと思わされる本
栗山店長コメント
栗山店長コメント
「人は、自分たちの体と心が、自然の法則に支配されていることに十分気がついていない。また、自然の法則を破れば、必ず罰を受けることに気づいていない」
初版は1935年、90年経った今も世界中の読者に大きな影響を与え続ける本書は、「人間」という複雑な存在を総合的に捉え、人間の中にある広大な「未知の世界」を、様々な側面から分析し、考察した名著です。
人とはなんぞや、どう生きるべきかを真剣に考えるとき、必ず読まなければならない一冊だと感じました。
・人間は、その住居の快適さと平凡な贅沢さを楽しんでいるうちに、生命が必要としているものを奪われているのに気づいていない。
・今や自分自身に目を向け、道徳的、知的な欠陥状態の原因に注意を払わねばならない。
・昔は、血液と体液の温度を調節する機能は、天候の厳しさに対して闘うことで不断の活動状態を保っていた。現代はそれが永久休止の状態である。しかし、肉体と精神を最高に発達させるには、おそらくこの活動が不可欠なのだ。
・科学技術のもたらした安楽さ、美しさ、素晴らしい機械に取り囲まれている間は、自分たちが退化しつつあるということが認識できない。
・現代社会は、個性を認めるについて、各人がそれぞれ異なったものであることを受け容れねばならない。各人は自分独特の特徴に応じて役立てられるべきである。
あたかも、今、この現代社会が抱える様々な課題、深刻な問題を指摘しているかのようなメッセージが、90年も前に発せられていることには、本当に驚きを隠せません。
一度読んで終わりではなく、人生何度も読み返さなければと思わされる本なのです。

ぜひ読んでみて、あなたなりの答えを見つけてください!
栗山店長コメント
『猫の妙術』は、江戸時代の中期に書かれた「剣術指南本」です。
指南本でありながら、いわゆる剣術のテクニカルなことにはいっさい触れていない不思議な本で、しかしながら、江戸城の「無血開城」を実現させた幕末の剣聖・山岡鉄舟が、大切に読み込み、極意を得た唯一無二の書とも言われています。
そして、その奥深い教えを、現代風の「新釈+解説」でわかりやすく紹介してくれているのがこの一冊です。
猫の言葉がわかるある剣術家の家に、大きなネズミが現れます。
剣術家は、腕に覚えがある近所の猫を次々と仕向けますが、「技」の持ち主もダメ、「気」の持ち主もダメ、「心」の持ち主もダメ、ついには剣術家自身が木刀を手にしますが、仕留めることができません。
困り果てた家主のもとに、ある噂を聞きつけた猫たちが連れてきたのは、いかにも頼りない一匹の古猫。
のろのろと歩くその古猫が、見事にネズミを追い出すことに成功するのですが、そこにはすべての物事に通じるある真理が存在したのです。
監督時代、何度も何度も読み返しました。
説かれているのは、ある意味、「無心」の大切さなのですが、言葉では理解できるものの、古猫のような心の状態をつくっていくのは、これがなかなか難しく……。
本当に短い物語ですので、ぜひ読んでみて、あなたなりの答えを見つけてください!

ただ、大好きなことを続けられる子どもが一人でも増えてほしい
栗山店長コメント
栗山店長コメント
馬主一家の波瀾に満ちた20年間を描いた早見和真さんの長編小説『ザ・ロイヤルファミリー』がドラマ化され、話題を集めています。
私自身、北海道に居を構えて早や20数年、競走馬の存在を少しだけ身近に感じるようになったこともあり、人間と競走馬の壮大なストーリーに毎回胸を熱くしていますが、ここでご紹介したい一冊は、同じ早見さんの『アルプス席の母』です。
昨年春に出版されて、すぐにベストセラーとなったこの作品を、なぜ今、取り上げたいと考えたのかと言いますと、それは最近、私が特に強く感じていることと関係があります。
『アルプス席の母』は高校野球を題材にした小説ですが、タイトルからもわかるように主人公は球児ではなく、そのお母さんです。
なぜ母親の視点だったのか、そこにご自身も高校まで野球を続けられた早見さんの思い、こんな時代だからこそのメッセージのようなものを感じずにはいられません。
野球界のみならず、少なくともスポーツ界には当てはまることだと思うのですが、子どもが何かしらの競技を選び、それを続けていく上で、もっとも大切なのは親と子の関係、あるいはそれに類するものだということを、このところ痛感しています。
指導者や仲間たちとの距離感など、決して簡単ではない要素も多々ありますが、唯一無二の関係性には間違いなくそれらを超えてくるものがあります。
子どもにとって、親がいかに大きな存在か。
子どもは、親の背中を見ています。
背中というのは、その姿であり、行動であり、そして思いでもあります。
こうしたほうがいい、といったような正解があるわけではありません。
ただ、大好きなことを続けられる子どもが一人でも増えてほしい、そう切実に願う機会が増え、ふと浮かんだのがこの作品だったのです。

栗山英樹氏と有志による
北海道栗山町の手作り天然芝球場
栗の樹ファーム
栗山店長からのご挨拶
自分の人生で経験できることは限られていますが、私たちは「本」を通じて先人の素晴らしい経験や考え方を学ぶことができます。
また、人としての大切な情緒を熟成するには、動画だけでなく文字から取り入れ、自分の頭で考える時間がどうしても必要だと私は思うのです。
そこで今回、こんな場所を作ってもらいました。
大変な時代だからこそ、自分の助けになる一冊と出会うきっかけになったら嬉しいです。
栗山英樹書店について
北海道日本ハムファイターズ、野球日本代表「侍ジャパン」を監督として率いた栗山英樹さん。この連載では毎回、その真摯で“実践的”な人生論に根差した書籍たちをご紹介いただきます。
2025-11-05
栗山店長からのご挨拶
自分の人生で経験できることは限られていますが、私たちは「本」を通じて先人の素晴らしい経験や考え方を学ぶことができます。
また、人としての大切な情緒を熟成するには、動画だけでなく文字から取り入れ、自分の頭で考える時間がどうしても必要だと私は思うのです。
そこで今回、こんな場所を作ってもらいました。
大変な時代だからこそ、自分の助けになる一冊と出会うきっかけになったら嬉しいです。

栗山 英樹
(くりやま ひでき)
1961年東京都生まれ。監督として2016年に北海道日本ハムファイターズを日本一に、2023年には侍ジャパンをWBC世界一に導く。2024年、日本ハム球団の最高責任者であるCBOに就任。『信じ切る力』(講談社)、『監督の財産』(ワニブックス)、『栗山英樹の思考』(ぴあ)など著書多数。2026年1月に『栗山英樹がトップ経営者から引き出した逆境を突破するための金言』(HNK出版)を発売。

著書一覧はこちら
前半 / ジュンク堂書店現役書店員 大賞受賞
後半 / 犬怪寅日子さんインタビュー

