■旧統一教会問題の深層
安倍晋三元首相銃撃事件を契機に、自民党議員を中心とする政治家と旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の癒着が明らかになった。また高額献金に苦しむ元信者や、親が信者の「宗教2世」問題が浮かび上がった。なぜカルト被害が放置され、政治家はそれに加担してきたのか。そしてそれを是正することができなかった根本原因はどこにあるのか。10月28日から始まった山上徹也被告人の裁判員裁判、被害者である元信者の声などから旧統一教会問題の深層を探る。
●安倍元首相銃撃事件裁判
政治と教団の癒着構造から生まれた犯行
鈴木エイト
●被害者救済の道は遠く
元信者と宗教2世が抱える苦悩と現実
岡本有佳
6月に新政権となった韓国では、特別検察によってようやく旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の首脳部に対し、本格的な捜査が始まった。総裁の韓鶴子被告を政治資金法違反罪や業務上横領などの罪で起訴した。10月半ば、韓国の調査報道独立メディア「ニュース打破」が、旧統一教会問題の取材のために来日した。同行取材した筆者は過度な献金によって被害を受けた元信者や宗教2世、「全国統一教会被害対策弁護団」などの話を聞いた。旧統一教会問題に日本で最も詳しいとされる宗教社会学者の櫻井義秀さん(北海道大学教授)の解説とともに報告する。
●布教のために岸信介元首相も利用
「スパイ防止法」を推進する旧統一教会の思惑
成澤宗男
自民党や参政党などが制定を目指す「スパイ防止法」。同法成立を40年以上前から強く推進してきたのは「霊感商法」で悪名高い旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と、系列の政治団体「国際勝共連合」だ。笹川良一氏や岸信介元首相も「利用」した旧統一教会にはどのような狙いがあったのか。