監修:腰原幹雄(東京大学生産技術研究所教授)
SDGs(持続可能な開発目標)達成に向けて,建築界もサキュラーエコノミー(循環経済)を実践していかなくてはならない状況である。リユース活用は,新築時にあらかじめ転用先を踏まえておかないと難しいといわれているが,実物件では解体は数十年後でありどのように転用されるかを予測することは難しく,その時の適応力,適用力に頼らざるを得ないのが現実である。2025大阪・関西万博のパビリオンでは,数年間の活用を前提とした転用が検討されたため,従来の建築とは異なる取組みを行うことができたはずである。
一方で,仮設建築は構造設計に必要な新素材,新たな構造形式の創出といった提案の場でもあり,構造設計の実現に必要な,構造形式,材料(新素材,特殊材),製造,施工,解体(廃棄),転用に対して,さまざまな挑戦,提案することができる。
本特集では,2025大阪・関西万博での建物を通して構造設計者の未来に向けての提案を思考してみる。