・高齢患者ほど感染症にかかりやすく、ワクチンの効果が得られにくいと感じることがあるように、ヒトは加齢とともに免疫老化(免疫セネセンス)の影響を受け、免疫機能そのものが変容・低下していくことが知られている。
・感染防御力が低下する一方、慢性的な炎症が持続し、自己免疫反応が亢進しやすくなる傾向がある。免疫老化は臓器の炎症と密接に関連することが明らかとなってきており、その仕組みとプロセス制御による疾患の予防・治療が期待される。
・本特集では、造血幹細胞・免疫細胞の老化や機能変容、サイトカイン環境や細胞代謝の変化、さらに臓器別にみた疾患、特に自己免疫疾患への影響に至るまでを、免疫老化研究を牽引する第一線の研究者たちが最新の知見とともに論じる。
■第1土曜特集 免疫セネセンスと自己免疫疾患
・はじめに
・免疫老化概論
・造血幹細胞と免疫老化
・老化に伴う染色体異常と自己免疫疾患――高齢発症RAを例として
・免疫老化と細胞内代謝
・老化の炎症基盤としてのIL-6アンプとゲートウェイ反射――インフラメイジングの分子機構と抗老化ニューロモジュレーション医療の展望
・加齢関連疾患における反応性アルデヒド種(RASPs)の役割――全身性エリテマトーデス(SLE)の病態との関連
・T細胞の加齢変化とワクチン応答――COVID-19 mRNAワクチン接種後の免疫応答研究から見えてきたこと
・自己免疫疾患病態形成におけるThA細胞の役割
・関節リウマチにおけるCD4陽性TEMRA細胞
・高齢発症関節リウマチにおけるCD4陽性細胞傷害性T細胞
・免疫老化と滑膜炎症
・加齢関連B細胞の分化
・加齢関連B細胞と自己免疫疾患
・ANCA関連血管炎における免疫老化
・皮膚エリテマトーデスと細胞老化
・T細胞免疫老化と神経変性疾患
・老化による体細胞変異と炎症性疾患
・慢性腎臓病における加齢T細胞
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。