・核酸を基盤とする創薬は、新たな展開を迎えている。アンチセンス核酸やsiRNAなど多様なモダリティの発展により、疾患の分子基盤に直接介入する治療として、臨床応用が急速に進んでいる。
・さらに、DNA/RNA構造やRNA-タンパク質相互作用を標的とする低分子医薬や、RNA結合タンパク質を介した新たな治療戦略も登場している。一方で、送達効率、安全性、オフターゲット効果、長期投与の影響など克服すべき課題もあり、設計原理や評価系の確立が求められている。
・本特集では、「核酸医薬」と「核酸を標的とする医薬」の両視点から、脳神経内科領域を中心とした臨床応用の最前線、他領域への展開、さらにそれらを支える基盤科学について、第一線の研究者が多角的に概説する。
■第1土曜特集 核酸医薬と核酸を標的とする医薬:開発の最前線
・はじめに
●核酸標的創薬の臨床応用とその進展
・ATTRアミロイドーシスに対する核酸医薬治療の進展
・脊髄性筋萎縮症に対するスプライシング治療
・筋萎縮性側索硬化症における核酸医薬――分子標的治療の現在地
・デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対するアンチセンス核酸によるエクソン・スキップ治療――現状と今後の展望
・筋強直性ジストロフィーの核酸標的治療――RNA毒性克服への挑戦
・福山型先天性筋ジストロフィーに対する核酸医薬治療の可能性
・ハンチントン病に対する核酸医薬治療開発の最前線
・脊髄小脳失調症に対する核酸標的治療――核酸医薬と核酸標的低分子創薬
・タウを標的とした核酸医薬治療の最前線――臨床試験の現状と展望
・脂質異常症に対する核酸医薬治療
・がんにおける核酸医薬治療――RNA標的創薬の新展開
・免疫疾患に対する核酸医薬治療の可能性とその展望
●核酸標的創薬の基盤科学とトランスレーショナル戦略
・人工核酸技術の発展と核酸医薬創薬の現在地
・DNA/RNA構造を標的とする低分子創薬――設計原理と創薬戦略
・人工PPRタンパク質によるRNA標的創薬
・核酸医薬のデリバリー技術――臓器特異性を高める核酸デリバリーの最前線
・核酸標的創薬を支えるレギュラトリーサイエンス――核酸医薬の品質・安全性・薬物動態評価のあり方に関する検討
・核酸医薬の臨床開発と治験デザイン――課題と克服への道筋
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。