・フレイルおよびサルコペニアは、単なる身体機能低下の指標ではなく、生命予後、再入院、要介護化、QOL、さらには医療・介護需要を規定する横断的リスク基盤として理解されるべき概念である。
・多様な慢性疾患と双方向に影響しあい、疾患特異的治療の効果や安全性に影響を与える一方、フレイル・サルコペニアを軸としてマルチモビディティを横断的に統合する体系は十分に確立されているとは言い難い。
・本特集では、複雑な高齢者診療を紐解くため、臨床判断や多職種連携、ポリファーマシーのマネジメント、栄養療法、AIによる介入、社会資源の活用など、マルチモビディティ診療について体系的に解説する。
■高齢者診療の新常識:マルチモビディティにおけるフレイル・サルコペニア管理を考える
・はじめに
・フレイル・サルコペニアの定義・診断アップデート
・マルチモビディティにおけるフレイル・サルコペニア管理の重要性
・フレイルとマルチモビディティ――慢性炎症、腸内細菌叢の役割を考える
・ポリファーマシーのマネジメント
・地域の通いの場の活用
・デジタルヘルス・AIを活用した予防から評価・介入まで
・栄養療法
・運動・身体活動のポイント
・ロコモティブシンドロームとマルチモビディティ
●TOPICS 社会医学
・オピオイド危機から人々を救う画期的鎮痛薬
●TOPICS 脳神経外科学
・転移性脳腫瘍患者に対する全身薬物療法
●連載 医療にいかす行動経済学(15)
・皮膚科における諸問題を行動経済学で考える
●連載 知っておくと役に立つ!臨床医のための臨床検査医学講座(3)
・知っておきたい腹部血管・血行動態異常:超音波による評価
●FORUM 分子生物学の臨床応用 “分子”から“疾患・患者”へ(2)
・新生HDL産生過程の可視化から考える動脈硬化症の創薬開発
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学