• 発売日:2025/05/30
  • 出版社:岩波書店
  • ISBN:9784000617000

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福祉権運動のアメリカ

福祉権運動のアメリカ

通常価格 3,300 円(税込)
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商品説明
BLM運動の半世紀前、黒人のシングルマザーたちが生み出した福祉権運動は、世界で最も豊かな国アメリカにおける貧困に光を当て、「救済に値する貧困層」と「値しない貧困層」という二分法を突き崩し、人種とジェンダーの平等を追求した。黒人自由闘争と第二波フェミニズムの歴史に再考を迫る、黒人女性たちのラディカルな思想とは。
目次
 主な略称一覧
 図表一覧

 序 章 福祉権という思想

第一章 「世界に知らしめるときがきた」――福祉権運動の始まり
 1 「母親年金」から要扶養児童家族扶助(AFDC)へ
 2 福祉権運動の胎動
 3 「福祉権の聖歌」――受給者が紡ぎだす詩

第二章 「仕事か福祉を!」――「貧困との戦い」と「貧困児童扶助を受給する名もなき母親たち」
 1 「天使の街」ロスアンジェルスにおける「貧困との戦い」
 2 「近隣成人参加事業」の展開
 3 「働ける者には十分な賃金を伴うまともな仕事を、働けない者には十分な福祉を」

第三章 「ワークフェア」との闘い――「就労奨励プログラム」をめぐって
 1 全米福祉権団体(NWRO)の結成と組織的特徴
 2 「就労奨励プログラム」と(再)貧困化
 3 「貧者の行進」
 4 黒人自由闘争と女性解放運動の狭間で

第四章 「ゆたかな社会」における貧困を問う――生存権と保証所得
 1 公民権運動から福祉権運動へ――衣食住をめぐる闘争
 2 保証所得をめぐる相克
 3 「ニクソン計画の増額を!」から「FAPをぶっ潰せ!」へ――NWROと家族支援計画

第五章 誰の〈身体〉か?――福祉権運動と性と生殖をめぐる政治
 1 「福祉の爆発」と強制不妊手術
 2 レルフ姉妹の裁判
 3 黒人の「組織的集団虐殺」か?
 4 「鍵となる言葉は「選択の自由」である」

第六章 全米福祉権団体の解体――「反福祉のイデオロギー」
 1 軋轢の足音――全米福祉権団体(NWRO)における「対立」の構図
 2 ベトナム反戦運動、「ネヴァダ作戦」、「生存のための子どもの行進」
 3 「福祉は女性に関わる問題である」――事務局長ワイリーの辞任と「女性団体」としてのNWRO

終 章 「福祉」の解体と新たな運動の始まり

 初出一覧
 あとがき

 註
 参考文献
 人名索引
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