- 発売日:2026/08/24
- 出版社:岩波書店
- ISBN:9784004321255
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非核三原則 「唯一の被爆国」が抱える矛盾
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商品説明
一九七一年に国会決議された非核三原則。核兵器を「持たない、作らない、持ち込ませない」と宣言する国是は、米国との関係のもと、繰り返し形骸化が指摘された。また国際的な核兵器使用禁止の動きにも、日本は一貫して消極的である。この宣言の成立や、扱いをめぐる政治の流れをひもとき、日本の核への意識・政策を問い直す。
目次
はじめに――非核三原則が意味するもの
唐突な見直し気運
根強い支持と国際的評価
曖昧な出自
非核三原則と日本における核意識
第1章 原爆と占領――不可視化された核兵器の使用
1 原爆投下直後の反応
一様ではなかった出発点
残虐性の非難と「大シタコトナシ」の並存
2 「戦争を終わらせた兵器」とされた原爆
終戦の詔勅を岐路とした転換
「科学力に負けた」象徴に
3 検閲体制下での原爆批判の消失
プレスコードによる処分第一号
量的にも質的にも阻害された核兵器使用に関する語り
許容された言説のパターン=永井隆
4 「日本に原爆を持たせない」政策の徹底
原爆開発関連設備の押収と破壊
米国の抑止力依存という構造の始まり
5 朝鮮戦争下の核使用リスクと日本
トルーマンによる「原爆使用示唆」への反応
封じられた公的空間での批判
コラム1 丸山眞男と被爆体験
第2章 「被爆国」の誕生から定着へ――政治化した反核感情と不可視化での対応
1 ビキニ水爆実験の衝撃
再発見された広島・長崎
広範な運動による政府への圧力
「戦争をなくせ」を志向した左派
2 国民の不安解消へと築いた「持ち込ませず」政策
米国の「使える核」志向
日本への配備も焦点に
原水爆禁止の「趣旨に賛成」とした鳩山新首相
米軍の核貯蔵拒否を表明
3 岸政権による非核政策の調整
岸首相が示した核兵器合憲論
安保改定時の核密約と「使用」
説明回避で臨んだ「安保国会」
4 国際社会における「非核」ルール化への対応
最初で最後の「核兵器使用禁止」決議賛成
キューバ危機と日本への影響
池田政権と非核諸規範
初の中国核実験と日本の反応
コラム2 原子力の平和利用への期待と思惑
第3章 非核三原則の成立――被爆国アイデンティティの確立
1 沖縄返還という政治課題
当初から結びついていた「沖縄」と「非核」
障壁となったベトナム戦争
核兵器の存在をどうするか
2 「核抜き・本土並み」要求と「非核三原則」という用語
「ベトナム」をめぐる分断
「本土並み」の要件としての「非核三原則」
3 制度化への抵抗と妥協
「核時代をどう生きるか」を語った施政方針演説
「核政策の四本柱」
4 密約による調整
行き違いゆえの後悔
「核」をめぐり行き詰まった外交交渉
「使える核」も志向したニクソン─キッシンジャー
5 「平和大国」像から取り除かれたもの
国会決議で「国是」に
NPT署名と核不拡散規範の受容
「不使用」に踏み込まない構造の定着
コラム3 佐藤栄作は核武装論者だったのか
第4章 核の脅威から冷戦終結へ――非核を「遵守」する日本の内実
1 NPT批准――「持たない」、「作らない」の制度化
デタント下で埋まった外堀
核による日本防衛を保証
浮き彫りになった「非核」の要件
内政上の取引材料となった核使用問題
2 空洞化が露呈した「持ち込ませず」
米海軍元幹部による暴露
日本政府内での運用見直しの検討
駐日大使発言による疑惑の再燃
3 グローバルな反核運動のうねりと日本――一九八〇年代前半の変化
「ノーモア・ヒバクシャ」の叫びと国会決議の落差
不使用は精神的共鳴のみ
非核国家・自治体の取り組みと日本の反応
地方自治体主導の規制を骨抜きに
4 米ソのグローバル核軍縮交渉と「非核」日本
ソ連の中距離核ミサイル配備で問われた「西側の一体性」
「ゼロ・オプション」を推した中曽根の思惑
ゴルバチョフの登場
加速する米ロ核軍縮と日本政府の反応
コラム4 米国に反対された幻の原発攻撃禁止条約
第5章 問われる非核三原則――「見捨てられ不安」を超えて
1 冷戦終結がもたらした変化と継続
「持ち込ませず」という問いの消失
グローバルな不拡散と強化された日本の「持たない」
「唯一の被爆国」日本の核廃絶決議
国際司法で問われた「核のタブー」と日本
「国際法違反」と断言しない日本政府
2 「テロとの戦い」を経て「核なき世界」構想下の相剋
対テロ戦下での核廃絶をめぐる米国との距離
オバマの「核なき世界」構想への期待
民主党政権下の密約調査
核兵器の「役割低減」に抵抗した安倍政権
オバマの広島訪問で問われなかったもの
3 「核兵器復権の時代」に動揺する日本
ウクライナ戦争という転換点
被爆地・被爆者との距離感
米・イスラエルの対イラン攻撃と「核のタブー」の危機
NPT体制の動揺と日本のジレンマ
コラム5 核実験への忌避感と日本
おわりに――「被爆国」アイデンティティをとらえ直す
不可視化の果ての邪魔者扱いでよいのか
規範逸脱へ踏み出すリスク
今こそアップデートを
あとがき
主要参考文献及び主な引用資料源
唐突な見直し気運
根強い支持と国際的評価
曖昧な出自
非核三原則と日本における核意識
第1章 原爆と占領――不可視化された核兵器の使用
1 原爆投下直後の反応
一様ではなかった出発点
残虐性の非難と「大シタコトナシ」の並存
2 「戦争を終わらせた兵器」とされた原爆
終戦の詔勅を岐路とした転換
「科学力に負けた」象徴に
3 検閲体制下での原爆批判の消失
プレスコードによる処分第一号
量的にも質的にも阻害された核兵器使用に関する語り
許容された言説のパターン=永井隆
4 「日本に原爆を持たせない」政策の徹底
原爆開発関連設備の押収と破壊
米国の抑止力依存という構造の始まり
5 朝鮮戦争下の核使用リスクと日本
トルーマンによる「原爆使用示唆」への反応
封じられた公的空間での批判
コラム1 丸山眞男と被爆体験
第2章 「被爆国」の誕生から定着へ――政治化した反核感情と不可視化での対応
1 ビキニ水爆実験の衝撃
再発見された広島・長崎
広範な運動による政府への圧力
「戦争をなくせ」を志向した左派
2 国民の不安解消へと築いた「持ち込ませず」政策
米国の「使える核」志向
日本への配備も焦点に
原水爆禁止の「趣旨に賛成」とした鳩山新首相
米軍の核貯蔵拒否を表明
3 岸政権による非核政策の調整
岸首相が示した核兵器合憲論
安保改定時の核密約と「使用」
説明回避で臨んだ「安保国会」
4 国際社会における「非核」ルール化への対応
最初で最後の「核兵器使用禁止」決議賛成
キューバ危機と日本への影響
池田政権と非核諸規範
初の中国核実験と日本の反応
コラム2 原子力の平和利用への期待と思惑
第3章 非核三原則の成立――被爆国アイデンティティの確立
1 沖縄返還という政治課題
当初から結びついていた「沖縄」と「非核」
障壁となったベトナム戦争
核兵器の存在をどうするか
2 「核抜き・本土並み」要求と「非核三原則」という用語
「ベトナム」をめぐる分断
「本土並み」の要件としての「非核三原則」
3 制度化への抵抗と妥協
「核時代をどう生きるか」を語った施政方針演説
「核政策の四本柱」
4 密約による調整
行き違いゆえの後悔
「核」をめぐり行き詰まった外交交渉
「使える核」も志向したニクソン─キッシンジャー
5 「平和大国」像から取り除かれたもの
国会決議で「国是」に
NPT署名と核不拡散規範の受容
「不使用」に踏み込まない構造の定着
コラム3 佐藤栄作は核武装論者だったのか
第4章 核の脅威から冷戦終結へ――非核を「遵守」する日本の内実
1 NPT批准――「持たない」、「作らない」の制度化
デタント下で埋まった外堀
核による日本防衛を保証
浮き彫りになった「非核」の要件
内政上の取引材料となった核使用問題
2 空洞化が露呈した「持ち込ませず」
米海軍元幹部による暴露
日本政府内での運用見直しの検討
駐日大使発言による疑惑の再燃
3 グローバルな反核運動のうねりと日本――一九八〇年代前半の変化
「ノーモア・ヒバクシャ」の叫びと国会決議の落差
不使用は精神的共鳴のみ
非核国家・自治体の取り組みと日本の反応
地方自治体主導の規制を骨抜きに
4 米ソのグローバル核軍縮交渉と「非核」日本
ソ連の中距離核ミサイル配備で問われた「西側の一体性」
「ゼロ・オプション」を推した中曽根の思惑
ゴルバチョフの登場
加速する米ロ核軍縮と日本政府の反応
コラム4 米国に反対された幻の原発攻撃禁止条約
第5章 問われる非核三原則――「見捨てられ不安」を超えて
1 冷戦終結がもたらした変化と継続
「持ち込ませず」という問いの消失
グローバルな不拡散と強化された日本の「持たない」
「唯一の被爆国」日本の核廃絶決議
国際司法で問われた「核のタブー」と日本
「国際法違反」と断言しない日本政府
2 「テロとの戦い」を経て「核なき世界」構想下の相剋
対テロ戦下での核廃絶をめぐる米国との距離
オバマの「核なき世界」構想への期待
民主党政権下の密約調査
核兵器の「役割低減」に抵抗した安倍政権
オバマの広島訪問で問われなかったもの
3 「核兵器復権の時代」に動揺する日本
ウクライナ戦争という転換点
被爆地・被爆者との距離感
米・イスラエルの対イラン攻撃と「核のタブー」の危機
NPT体制の動揺と日本のジレンマ
コラム5 核実験への忌避感と日本
おわりに――「被爆国」アイデンティティをとらえ直す
不可視化の果ての邪魔者扱いでよいのか
規範逸脱へ踏み出すリスク
今こそアップデートを
あとがき
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